直接対決の敗戦で溜め込んできたフラストレーションと「神エネルギー」を解き放ち、ついに天敵を打ち破った。プロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ2020」2月11日の第2試合で、赤坂ドリブンズ・鈴木たろう(最高位戦)が自身6勝目となるトップを獲得。9日の村上淳(最高位戦)に引き続き、第1試合のチームメイトの敗戦を即座にリカバーした。
【動画】ゼウス鈴木たろう、ついにセレブ黒沢咲にリベンジ達成!
この試合の対局者はセガサミーフェニックス・魚谷侑未(連盟)、TEAM雷電・黒沢咲(連盟)、渋谷ABEMAS・松本吉弘(協会)、鈴木の並びでスタート。鈴木と松本はMリーグにおいて黒沢を大の苦手としており、過去のシーズンも含めて直接対決の着順で上回ったことがない天敵としてファンの間でも話題になっていた。しかしこの日は黒沢に“セレブ”らしい手がまったく入らず、他の3選手による激しい殴り合いが展開される。
その中でも、抜群の冴えを見せたのが鈴木だ。「今日はエネルギーの高い日でした。お弁当もおいしくて、気分も乗っていたのかもしれないです」と冗談めかして語ったように、充実した手牌を着実に高打点のアガリへと結びつけていく。開局直後の東1局、挨拶代わりとばかりに発・ドラ3の8000点(+供託1000点)を松本から直撃。2着目で迎えた東4局3本場には、解説の土田浩翔(最高位戦)も「ファインプレー」と称えた字牌の後の2索切りという妙技でピンズのホンイツをぼかし、魚谷から白・中・ホンイツの1万2000点(+900点、供託2000点)をアガってトップ目に浮上した。
南1局1本場には、高目で一気通貫となる先制リーチでふたたび魚谷から狙い通りの1索を直撃。“ゼウス”の愛称で知られる鈴木の「神エネルギー」のたまものか、雀頭の西が裏ドラとなるリーチ・平和・一気通貫・裏ドラ2で1万2000点(+300点)の大きな加点となり、その後は各選手の追撃を抑えて悠々と逃げ切り勝ち。満貫、満貫、跳満と会心のアガリを重ねてのトップ獲得に、試合後には「エネルギーが来てました」「これからはパワーを高めていこうと思います」などデジタル派の鈴木らしからぬオカルティックな発言を連発してファンを沸かせていた。
また相性のよい相手に初めて土をつけられた黒沢が「必ずやり返したいと思います」とインタビューでリベンジを誓うと、鈴木は「今、すれ違うときに睨まれたんですけど」と戦々恐々。さらに「今までやられっぱなしで、ようやくやり返したんですよ。そしたらまたやり返されちゃうっていう……。辛いところですね」とニコニコ顔で語った直後、中継のカメラには鈴木を見つめる黒沢の姿が映し出され、「セレブ怖いw」「めっちゃ見てて草」「バッチバチ」「セレブの視線がw」「睨んでるw」と新たな“因縁”に視聴者コメント欄も大盛り上がりだった。
鈴木のトップで5位に再浮上した赤坂ドリブンズと、黒沢が所属する4位のTEAM雷電とのポイント差はわずか32.2。両チームともセミファイナル進出に向けて激しいボーダー争いを演じており、残り16戦でゼウスとセレブの因縁の対決がもしふたたび実現することになれば、その結果がレギュラーシーズンの行方を大きく左右するかもしれない。
【第2試合結果】
1着 赤坂ドリブンズ・鈴木たろう(最高位戦)4万4000点/+64.0
2着 渋谷ABEMAS・松本吉弘(協会)3万3000点/+13.0
3着 セガサミーフェニックス・魚谷侑未(連盟)2万5000点/▲15.0
4着 TEAM雷電・黒沢咲(連盟)-2000点/▲62.0
【2月11日終了時点での成績】
1位 渋谷ABEMAS +599.0(74/90)
2位 KADOKAWAサクラナイツ +92.5(72/90)
3位 EX風林火山 +9.8(72/90)
4位 TEAM雷電 ▲40.9(74/90)
5位 赤坂ドリブンズ ▲72.2(74/90)
6位 KONAMI麻雀格闘倶楽部 ▲125.6(72/90)
7位 セガサミーフェニックス ▲189.7(74/90)
8位 U-NEXT Pirates ▲272.9(72/90)
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に発足。2019シーズンから全8チームに。各チーム3人ないし4人、男女混成で構成され、レギュラーシーズンは各チーム90試合。上位6チームがセミファイナルシリーズ(各16試合)、さらに上位4位がファイナルシリーズ(12試合)に進出し、優勝を争う。
(ABEMA/麻雀チャンネルより)
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