ライバルの活躍に発奮、イケメン雀士が有言実行の活躍だ。プロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ2020」2月19日の第1試合で、前夜に“予告先発”をしていたEX風林火山・滝沢和典(連盟)が今期8勝目を挙げた。
この試合の対局者はセガサミーフェニックス・近藤誠一(最高位戦)、U-NEXT Pirates・朝倉康心(最高位戦)、滝沢、TEAM雷電・萩原聖人(連盟)の並びでスタート。滝沢は東2局に満貫をゲットするものの、続く東3局、逆に朝倉へ満貫を振り込んでしまい振り出しに戻ってしまう。
再浮上のきっかけは南2局、終盤にテンパイすると即リーチ、2巡後にツモって満貫のアガリ。これでトップ目に立ち親番を迎える。ここで滝沢は先に朝倉と萩原からリーチをかけられたが、自身も終盤に高目が二盃口、1万8000点という超大物手をテンパイ。これをリーチせず構えると朝倉から高目の一万が出てロン、平和・二盃口・赤2の1万8000点をアガり、この試合のトップを決めた。
前夜は“タキヒサ”と呼ばれライバル関係にあるKONAMI麻雀格闘倶楽部・佐々木寿人(連盟)が同日2連勝、それも今期最高スコア記録のおまけつきで実に3勝分のトップを獲得していた。この試合を解説していた滝沢は「明日は僕が先発で行きます」とこの日の出場を予告し、佐々木同様に見事にトップを掴み取った。
インタビューで決まり手となった親跳満について聞かれると「五万引いて一万切るとか、二万引いて一万切るとか、そういった選択はまだ残っていて、ヤミテンにしました」と説明した。佐々木であればおそらくリーチするような局面で、滝沢は即座に「いやいや」と首を振り、「むしろ、あれを振り払って臨みました。ああいう天才型じゃないので」とジェスチャーを交えて、当時の思考を打ち明けた。
最後はファンへ向けて「胃が痛くなるような試合が続きますが、この舞台で戦えることが幸せなので、少しでも長く打てるように引き続き頑張っていきます」と、セミファイナル、そしてファイナルへと続く険しい道のりに向けて健闘を誓った。
予告先発を採用していないMリーグにおいて、今回の滝沢のそれはファンへのサービス。ライバル佐々木は先日、団体の最高峰タイトルである鳳凰位を獲得し、まさに今が全盛期といわんばかりの活躍をみせている。滝沢がそれを意識しないはずもなく、自らの出場を予告、そして見事にトップを決めてみせた。この日の滝沢にはTwitterでも注目が集まり、予告の上でしっかり結果も出したその活躍ぶりには「予告先発してトップとはかっこいい!」「寿人大暴れで火がついた感じがしてたし」など、多数の声がツイートされていた。
【第1試合結果】
1着 EX風林火山・滝沢和典(連盟)4万9700点/+69.7
2着 セガサミーフェニックス・近藤誠一(最高位戦)2万5100点/+5.1
3着 U-NEXT Pirates・朝倉康心(最高位戦)1万3400点/▲26.6
4着 TEAM雷電・萩原聖人(連盟)1万1800点/▲48.2
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に発足。2019シーズンから全8チームに。各チーム3人ないし4人、男女混成で構成され、レギュラーシーズンは各チーム90試合。上位6チームがセミファイナルシリーズ(各16試合)、さらに上位4位がファイナルシリーズ(12試合)に進出し、優勝を争う。
(ABEMA/麻雀チャンネルより)
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