この結末は誰にも予想ができなかったかもしれない。プロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ2020」が3月12日にレギュラーシーズン全90日間を終了し、前年優勝・準優勝チームが揃って敗退という事態となった。
昨年準優勝のセガサミーフェニックスは、同年MVPの魚谷侑未(連盟)を先発させるも、無念の箱ラスで事実上の敗退決定。前年優勝のU-NEXT Piratesは石橋伸洋(最高位戦)が第1試合に最終戦に望みを残す2着。エース小林剛(麻将連合)を第2試合で起用し、「3万5700点のトップ条件クリア」を託すも、KADOKAWAサクラナイツ・内川幸太郎(連盟)に押し切られ、敗退となった。
普段クールな“ロボ”こと小林も、この日はさすがに落胆を隠せなかった。インタビューでは「せっかく優勝して、(次の年に)レギュラーシーズン敗退というのは避けたかった。とにかく思い通りにならない、きついなあというシーズンでした」と今期を振り返った。またファンに向けてはまず深々と一礼し感謝を述べ、セミファイナル以降のポストシーズンを楽しんでもらうよう呼び掛けた後に、「来シーズンは必ず復活しますので、それも楽しみにしてください」とまた深く一礼した。
第2試合に登板し、最後まで可能性を追い続けたセガサミーフェニックス・近藤誠一(最高位戦)は「とても残念ですが、今はこの現実を受け入れるしかない。今シーズンは序盤から割と苦戦気味で、中盤から持ち直しかけはしましたが、今月に入って全体的にあまり良くなかった。来シーズンまた応援していただけるように、精一杯頑張ります」と気丈に言葉を紡いだ。
昨年、ファイナル最終局まで優勝の行方がわからず、「この熱狂を外へ」のスローガンを体現するような盛り上がりの立役者となった両チームがまさかのレギュラーシーズン敗退。勝ち上がったチームへの期待は大きく、ファンはポストシーズン到来を待ち遠しく感じている。セミファイナルシリーズは4月12日から30日まで、各チーム16試合・全24試合で行われ、ファイナルシリーズへ進出する4チームを決める戦いが繰り広げられる。
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に発足。2019シーズンから全8チームに。各チーム3人ないし4人、男女混成で構成され、レギュラーシーズンは各チーム90試合。上位6チームがセミファイナルシリーズ(各16試合)、さらに上位4位がファイナルシリーズ(12試合)に進出し、優勝を争う。
(ABEMA/麻雀チャンネルより)







