“伝説の30分睨み合い”を彷彿 拳王、最強チャレンジャー指名で防衛ロードに“赤信号”点滅
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 最強になるためには、強い者に勝ち続けなければならない。

 そんな拳王の信念に基づいたGHCナショナル王座防衛ロード。3度目の防衛戦となった昨年12月の桜庭和志戦を皮切りに、村上和成、船木誠勝、そしてくせ者ケンドー・カシンと、かつて総合格闘技でも名を馳せたレジェンドたちを破り防衛を重ねてきた拳王が、“ラスボス”として指名した最強の挑戦者が藤田和之だ。

【映像】伝説に匹敵する睨み合い

 両者のタイトルマッチは、3月21日、後楽園ホール大会メインイベントで決定。3月14日の福岡国際センターでは、最後の前哨戦として、拳王&覇王&仁王vs藤田和之&ケンドー・カシン&NOSAWA論外の6人タッグマッチが行われた。

 先発を買って出たのは、拳王と藤田。両者はリング中央に歩み寄ると、視線を一切逸らさず刺殺戦を展開。昨年3月に行われた潮崎豪vs藤田和之戦での“伝説の30分睨み合い”を否が応でも思い起こさせる。

 あの時は無観客試合だったので、静寂の中で睨み合いが続いたが、この日は観客が手拍子で両者の闘いを後押しする。そして微動だにしなかった拳王が打撃の構えを見せると、それが合図となり咆哮とともにロックアップ。

 力で勝る藤田がロープまで押し込み、ブレイク間際に張り手を放つと、拳王もお返しの張り手からローキックを連打する。しかし、藤田はその蹴り足をつかみ、軸足を刈って豪快にテイクダウン。そこからグラウンドレスリングで拳王を翻弄していく。ファーストコンタクトは、藤田がやや優勢だ。

 その後、藤田がカシンにタッチすると、試合は乱戦模様に。場外乱闘が続く中、藤田組は入場ゲート前のステージに戦場を移し、藤田が拳王にスリーパーホールド、NOSAWAが覇王に変形コブラツイスト、カシンが仁王にイスを使ったSTFで身動きを取れなくする。そして、カシンだけはそのままリングに戻り、まんまとリングアウト勝ちをせしめようとしたが、戻るタイミングが一歩遅れ、無念の20カウント。策士カシンが策に溺れ、試合は両者リングアウトの引き分けとなってしまった。

“伝説の30分睨み合い”を彷彿 拳王、最強チャレンジャー指名で防衛ロードに“赤信号”点滅

 しかし、これで納得する拳王ではない。マイクを握り「最後の前哨戦、そして久々に福岡まで来て、これで終わりなんて許されるわけねえだろ! 再試合やるぞ、ゴングを鳴らせ!」と再試合を要求すると、カシン、NOSAWAは拒否するが、藤田が呼応し再試合がスタート。

 拳王が勢いのままミドルキック連打で攻め込むが、藤田は強烈なエルボー連打からスリーパーホールド。拳王はこれをなんとかロープに逃れると、バックスピンキックから、2.12武道館で船木も倒したハイキック炸裂させ、これには藤田もたまらずダウン。

 拳王が一矢報い、替わった仁王と覇王が連携技でNOSAWAとカシンを攻め込むが、再び藤田が登場すると戦況は一変。場外でカシンが、放送席に設置されていた飛沫飛散防止用のアクリル板を拳王の顔に押し当て、拳王がブス顔にされたまま動きを封じられると、藤田がひとりで覇王と仁王を蹴散らし圧倒。

 最後は、場外でアクリル板を押しつけられブス顔にされたままの拳王に向かって、「見とけ、おまえ!」とアピールしたあと、強烈無比なパワーボムで覇王をマットに叩きつけ、余裕綽綽の3カウント奪取。GHCナショナル王者・拳王にとっては、場外でブス顔の辱めを受けながら藤田の強さを見せつけられる、まさに屈辱的な敗戦となった。

 試合後、カシンが本部席から勝手に持ち出したベルトを肩にかけ、王者を嘲笑った藤田。最強を目指すため、あえて最強のチャレンジャーを指名した拳王の防衛ロードに赤信号が点滅した。

文/堀江ガンツ

写真/プロレスリング・ノア

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