関脇・照ノ富士(伊勢ヶ濱)が大関・貴景勝(常盤山)を下し、12勝3敗で自身3度目の優勝を決めた。場所前から注目されていた21場所ぶりの大関復帰についても、直近3場所で36勝と、目安となっている「三役で33勝」を悠々とクリア。2横綱の休場、引退などでもざわついた場所でも抜群の安定感を発揮し、史上最大の復活劇に優勝で華を添えた。
前日までに11勝をあげ、3場所で35勝と大関復帰を確実視されていた照ノ富士だが、優勝のかかった千秋楽の一番でも強かった。負ければ4敗3人での巴戦にもつれるところだったが、貴景勝に快勝。元大関として活躍していた以上の安定感を勝負どころでも発揮し、本割で優勝を決めた。これにはABEMAで解説していた元横綱・若乃花の花田虎上も「うまく立ち合いで当たった貴景勝ですが、照ノ富士が焦らなかった」と落ち着きに注目していた。
相次ぐけがで一時は序二段まで陥落。引退の2文字が常にちらついてきたが、周囲の支えと本人の地道な努力が重なり、確実に番付を上げてきた。返り入幕を果たした昨年の七月場所では前頭十七枚目の幕尻ながら、13勝2敗で優勝。この場所を含めて5場所連続で勝ち越し、うち2ケタ勝利が4場所、優勝2回と、新型コロナウイルス感染拡大などもあり調整が難しい中、頭一つ抜けた成績を残し続けた。
場所中には、横綱・鶴竜(陸奥)が引退を発表。また白鵬(宮城野)も途中休場し、七月場所に進退をかけることになった。既に横綱不在が決まっている五月場所においても、照ノ富士が中心となることは確実。「史上最大の復活」で、21場所ぶりに同じ地位まで戻ってきた。次なる目標は、ついに綱取りだ。
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