何が飛び出すかわからない!糸谷哲郎八段、各世代から“忍者集団”を結成/将棋・ABEMAトーナメント
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 変幻自在の忍者集団とは、このことだ。プロ将棋界唯一の団体戦「第4回ABEMAトーナメント」の大会に先立ち行われたドラフト会議の模様が3月27日に放送された。リーダー棋士の一人、糸谷哲郎八段(32)が指名したのは、悲願の順位戦A級入りを決めた山崎隆之八段(40)と、競合の末に獲得した服部慎一郎四段(21)。3人とも独創性溢れる指し回しを見せるタイプで、糸谷八段本人も「忍者屋敷みたいになる」と認めた。先手、後手、あるいは気分によって変わる指し回しは、対戦相手も視聴者も翻弄しまくる。

【動画】サプライズ連発のドラフト会議

 リーダーからして、かなり特徴的なタイプ。ここに独自路線を行く2人が加わったのだから、もはや何が起きても不思議ではない。そんな3人組が誕生した。「山崎さんについては、今さら説明する必要があるかもわからないくらい、非常に独創的な棋風です。力強い玉さばきと、空中分解しかねない形をもたせるのが得意な方です」と、定跡とは別、むしろ裏側を走るような戦い方に、多くのファンがわくわくする。

 また、まだプロ歴も浅い服部四段も、似た棋風の持ち主だ。「服部さんは、山崎さんとよく将棋を指されていて、棋風も似ています。独自の力強さが加わった若手です。本人は自称『忍者』ですからね」と、40代、30代、20代と各世代の忍者タイプがきれいにそろった。

 日頃から練習もすれば、話もする。性格は熟知しているが、チーム戦となるとどうか。「作戦と言えるほどのものが成り立つかは不明です。たぶん各人が各人、好きな将棋を指しますね。作戦を決めておいても、当日になってひっくり返すような人間ばっかりなんで」と、ここでも自由奔放という方針だ。1つ気になることがあるとすれば、服部四段が藤井聡太王位・棋聖(18)と、指名がかぶり、くじ引きで糸谷八段が引いたこと。「服部さんには『どうしてあっちのチームに置いておいてくれなかったんだ!』と怒られないようにしたいです」と、自虐的なトークも冴え渡った。

 今回の指名では若手だけでなく、50歳前後のベテランにも多く指名が入った。その点は戦う棋士の一人としても着目している。「早指しは年齢が若い方が有利という、ある程度の実績に基づいた見解があった。でも前回の森内先生(俊之九段)や他のみなさまの活躍によって、(ルールと)各自の相性次第なんでは、という疑念を持った方もいます。今回はそれを見る場にもなりますね」と、長年定説となっていた「早指し若手有利説」の再確認は、自分の戦いを通しても行うつもりだ。自由な戦いと、将棋界における年齢についての検証。棋士でありながら、博学でもある糸谷八段にとって、これほど楽しい大会はない。

◆第4回ABEMAトーナメント 前回までは「AbemaTVトーナメント」として開催。第1、2回は個人戦、第3回からは3人1組の団体戦になった。チームはドラフト会議により決定。リーダー棋士が2人ずつ順番に指名、重複した場合はくじ引きで決定する。第3回は12チームが参加し永瀬拓矢王座、藤井聡太王位・棋聖、増田康宏六段のチームが優勝、賞金1000万円を獲得した。第4回は全15チームが参加。14チームは前年同様にドラフトで決定。15チーム目はドラフトから漏れた棋士によるトーナメントを開催、上位3人がチームを結成する。対局のルールは持ち時間5分、1手指すごとに5秒加算のフィッシャールールで行われる。チーム同士の対戦は予選、本戦トーナメント通じて、5本先取の9本勝負に変更された。予選は3チームずつ5リーグに分かれて実施。上位2チーム、計10チームが本戦トーナメントに進む。

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