早見え早指しならおれの出番 ベテラン小林裕士七段、若手棋士下し15チーム目のリーダーに/将棋・ABEMAトーナメント
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 早指し巧者のベテランが、自力で出場権を勝ち取った。プロ将棋界唯一の団体戦「第4回ABEMAトーナメント」で、15チーム目のメンバーを決めるエントリートーナメントの模様が4月3日に放送され、小林裕士七段(44)が関西ブロックで優勝。本大会出場を決めた。準決勝では出口若武五段(25)、決勝では黒田尭之五段(24)と若手ホープを下し、若手以上の早指し適性を披露。トップ棋士たちが恐れる15チーム目のリーダーとして、本大会に突っ込んでいく。

【動画】小林裕士七段が関西ブロック優勝を決めた一局(59分ごろ~)

 「まさか自分が出られるとは」と、本人もびっくりの本大会出場だ。先手番となった決勝では、黒田五段の奇襲を受けたことで「はじめにちょっとミスをしまして、すぐに負けそうになった」が、ここで一気に崩れないのがベテランの余裕。「とにかく残り5秒にならないように心がけた」というように、秒に追われて手が泳ぐことなく、むしろ悠々と指し進める姿で、相手にプレッシャーもかけた。これには解説を務めていた広瀬章人八段(34)からも「小林七段がうまく立ち回った。寄せが速くて、早見え早指しをいかんなく発揮しました」と高く評価した。

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 最後の1チームは、関東の2ブロックを勝ち抜いた梶浦宏孝六段(25)、藤森哲也五段(33)とスクラムを組んで、競合ぞろいの本大会に臨むことになる。ただ確実なのは、どのチームよりも今期においてはフィッシャールールでの経験値を積んでいるということ。負けたら終わりのトーナメントを1人で勝ち抜いてきた3人の力は、周囲が考えている以上に大きそうだ。

◆第4回ABEMAトーナメント 前回までは「AbemaTVトーナメント」として開催。第1、2回は個人戦、第3回からは3人1組の団体戦に。ドラフト会議は14人のリーダー棋士が2人ずつ指名。残り1チームは、指名漏れした棋士がトーナメントを実施、上位3人が15チーム目を結成した。ルールは持ち時間5分、1手指すごとに5秒加算のフィッシャールールで行われる。チーム同士の対戦は予選、本戦トーナメント通じて、5本先取の9本勝負。予選は3チームずつ5リーグに分かれて実施。上位2チーム、計10チームが本戦トーナメントに進む。優勝賞金は1000万円。

ABEMA/将棋チャンネルより)

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