2度の鳴きを入れて、残った7枚の手牌はすべて三元牌。美女雀士のド迫力の押し返しに、“最速最強”と称される男の顔が何度もゆがんだ。プロ麻雀リーグ「朝日新聞Mリーグ2020」セミファイナルシリーズ、4月13日の第2試合で、トップを獲得したKONAMI麻雀格闘俱楽部・高宮まり(連盟)がレア役の小三元を達成。Mリーグきっての人気選手が華やかなアガリでファンを魅了した。
TEAM雷電・萩原聖人(連盟)、赤坂ドリブンズ・村上淳(最高位戦)、渋谷ABEMAS・多井隆晴(RMU)、高宮の組み合わせとなった13日の第2試合。南3局に1万6000点をアガってトップ目に立った高宮の勢いは、勝利が濃厚となったオーラスの親番でも止まることはなかった。
2着浮上を目指す多井が6巡目に先制リーチをかけた直後、高宮の手は中が暗刻、発と白が対子という役満・大三元のリャンシャンテンに。解説を担当したU-NEXT Piratesの小林剛(麻将連合)と瑞原明奈(最高位戦)が「あれ?大変なことに……」と危険を察知する中、高宮は多井がツモ切った二万をチー。この時点で、多井にとっては白と発をキャッチするとポン、ロンで役満放銃の大ピンチとなった。
三元牌がほとんど場に見えておらず、他家にアガられてもほぼトップという点数状況からのトップ目の押し返しに、リーチをかけた多井はただならぬ予感を察知。実況の松嶋桃(協会)が「来るの?高宮さん来るの?って言ってますよね」と表現した通り、高い手であることは明白だと言わんばかりに苦悶の表情を浮かべることになった。
さらに次巡、高宮はまたしても多井がツモ切った9筒をポン。大三元の可能性はなくなったものの、跳満確定の白・発待ちのテンパイを入れる。これには百戦錬磨の多井もほとほと困り果てた様子で、その顔がカメラに抜かれるたびにファンから「泣きたくなるよな笑」「めっちゃ困ってる」「聞いてないって顔w」「すげえ嫌そうw」「青ざめてる」「掴んだら食べるしかない」といったコメントが殺到した。
結果的に高宮は続くツモ番であっさりと発をツモ。発・中・小三元・チャンタ・ドラの1万8000点(+供託1000点)という鮮烈なアガリに、視聴者コメント欄は「すげぇえええええ」「えぐすぎる!」「神がかり」「めっちゃ綺麗」「いいもん見れたわ」と大盛り上がり。また開かれた手の内に白・発・中しかないという珍しい形だったこともあり、解説の小林と瑞原も「なかなか見ないですよね」「恐ろしいですよ」と口を揃えて感嘆。直撃を回避した多井にも戦慄が走ったようで、眉間にシワを寄せてまじまじと高宮の手を凝視するほかなかった。
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に発足。2019シーズンから全8チームに。各チーム3人ないし4人、男女混成で構成され、レギュラーシーズンは各チーム90試合。上位6チームがセミファイナルシリーズ(各16試合)、さらに上位4位がファイナルシリーズ(12試合)に進出し、優勝を争う。
(ABEMA/麻雀チャンネルより)
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