気持ちのいい快勝譜に、はやる気持ちが止められなかったのだろう。プロ将棋界唯一の団体戦「第4回ABEMAトーナメント」の予選Aリーグ・第2試合、チーム藤井とチーム三浦の対戦が4月17日に放送されたが、この中で加藤桃子女流三段(26)が、投了図から対局を振り返るシーンで、指したくてうずうずしている様子が映された。これにはファンからも「ももちゃん癒やされる」「加藤さんが一番楽しそう」と、共感する意見が多く寄せられた。
聞き手だった加藤女流三段は、解説の阿久津主税八段(38)とともにチーム藤井とチーム三浦の全6局の状況を説明。時には、棋士の素顔や将棋界のゆるネタも挟みながら、熱戦の模様を伝えていた。
女流タイトル8期の実績を持つ加藤女流三段が、ついつい指したくなってしまったのは、藤井聡太王位・棋聖(18)が三浦弘行九段(47)に快勝を収めた第5局だ。わずか58手という藤井王位・棋聖の会心譜。普段であれば投了図以下は、解説棋士が詰みまでの手順などを説明するところだが、ここで加藤女流三段の思いが溢れまくった。
阿久津八段 (投了図から)同角で取るよりないですが…。
加藤女流三段 その手は…。
阿久津八段 もう(持ち駒の銀を)持ってますね。打ちたくてしょうがない(笑)
加藤女流三段 ふふふ。その銀をですね!
一般的な流れで言えば、解説棋士が指し手を言った後、聞き手が盤上の駒を動かすといったものだが、決め手となる銀打ちを阿久津八段に言われる前に握りしめていたことが、コミカルに映ったようだ。この流れは、別の手順でも続いた。
阿久津八段 角に紐をつけるには4九玉と逃げるしかないんですが…。また加藤さん、うれしそうに(笑)。指してください!
加藤女流三段 はい!この金をですね!
阿久津八段 加藤さん、解説ありがとうございました。
加藤女流三段 とんでもないです!
ついには聞き手と解説が逆転するという事態にまでなり、加藤女流三段のかわいらしさが溢れるといったシーンが生まれることになった。これには視聴者からも「桃子可愛すぎ」「うっきうき」も好評だったほか、解説ながら瞬時に聞き手に回った阿久津八段に「あっくん盛り上げ上手」と称える意見も出ていた。
◆第4回ABEMAトーナメント 第1、2回は個人戦、第3回からは3人1組の団体戦として開催。ドラフト会議で14人のリーダー棋士が2人ずつ指名。残り1チームは、指名漏れした棋士がトーナメントを実施、上位3人が15チーム目を結成した。対局は持ち時間5分、1手指すごとに5秒加算のフィッシャールールで行われる。チームの対戦は予選、本戦トーナメント通じて、5本先取の9本勝負。予選は3チームずつ5リーグに分かれて実施。上位2チーム、計10チームが本戦トーナメントに進む。優勝賞金は1000万円。
(ABEMA/将棋チャンネルより)







