「学校に行けとは言わない。でも行っている人の人生が理解できなければダメだ」EXIT兼近大樹の指摘にゆたぼんパパ「いいアドバイスをもらった」
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 「小学校は卒業して、いよいよ今年度から中学生になんねんな。でも俺は中学校に行く気はない」。そう宣言したことが話題を呼んだYouTuberのゆたぼんくん

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「学校に行けとは言わない。でも行っている人の人生が理解できなければダメだ」EXIT兼近大樹の指摘にゆたぼんパパ「いいアドバイスをもらった」
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 これに対し2ちゃんねる創設者のひろゆき(西村博之)氏が先日、自身のTwitterで「子どもに教育を受けさせる義務を放棄している親には、罰則が必要だと思います。子どもは被害者なので責めるべきではない」と保護者の責任について言及。ゆたぼんくんの姿勢を養護する父・中村幸也さんと激しい論争に発展した。

 22日の『ABEMA Prime』では、中村さん、ゆたぼんくんの主張に理解を示す茂木健一郎氏、そして学校にほとんど通っていなかったというEXIT兼近大樹を交えて議論した。

■「行きたくないと言っている以上、無理やり行けと言うつもりはない」

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 ゆたぼんくんは、なぜ学校へ行かないという選択をしているのだろうか。本人はこれまで担任とのトラブルのほか、小学校3年生の時に、同級生たちが「ロボットに見えた」からだと説明。

 その上で、「学校に行きたい子は行ったらいいし、学校に行きたくない子は行かんでいいと思うねんな。子どもは学校に行く権利はあるけど義務はないから。学校に行かせる義務じゃなくて教育を受けさせる義務やからな。教育は学校に行くことだけじゃないから、俺みたいにホームスクーリングとかフリースクールでもいいねん」と主張している。

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 中村さんは「親としては、本人が行きたいと言うのであれば行ってもらいたい。ただ、本人がそういう気持ちにならないと言っている以上、無理やり行けと言うつもりはないということだ。小学校時代には“行きたいときに行く”ということになっていたが、“中学になったらもう行かない”と自分で決めた。それを尊重し、家庭内でできることをやってあげたいと思っている」と説明する。

 「学校に行きたいと言っている子どもを行かせない、というのは絶対にダメなことだし、罰則は必要だ。ただ、学校に行きたくないと言っている子どもを無理やり行かせるのは、その子どもにとっていいことなのだろうか。不登校の子ども、自殺する子どもが増えてきていることも問題になっている。子どもには学校に行くか行かないかを選ぶ権利があるのに、それを奪い取って心に一生の傷を負わせてしまうような親に罰則がないのもおかしな話だ」。

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 司会を務めるテレビ朝日平石直之アナウンサーは「親としては、学校に行くことで“社会が育ててくれているんだ”という安心感もあると思う。仮に行かなくなったとして、学校と同じ教育や様々な体験、そこで身につく社会性を自分が与えてあげられるのか、不安になるのではないか」と指摘する。

 すると中村さんは「僕らの時代は、学校がすべて、学校でしか学べないことばかりだから行け、と親に無理やり行かされていた子どもが多かったと思う。確かに楽しく学べるのであれば、そこで得られるものもたくさんあるとも思う。しかし嫌がっている中で強制的に行かせたとしても、得られるものはそんなにないのではないか。実際、思い出も全然ないし、友達もできなかったし、という大人もいるはずだ。それなら学校に行かないという選択をするのも一つの生き方ではないか。

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 僕の場合は中卒で、大人になってから学びたいと思うようになり、独学で高卒認定試験に合格した。だけど、僕よりもゆたぼんの方が賢いと思うので(笑)、やる気になれば大学へ行く道も選ぶことができると僕は信じている。将来のために強制的に勉強をさせて“保険”をかけておくようなやり方よりは、本人がやりたいことに対して機会を提供して伸ばしてあげたいし、その方が伸びると思う。

 特に今はネットが広がって、多様な学び方ができるようになった。親としては本人の主体性を大事にし、学びたいと言っているテーマを家庭内で徹底的に学ばせてあげたい。具体的にはYouTubeと『スタディサプリ』を使って、本人が勉強したいときに勉強しているし、不登校の子どもたちを集めてお泊り会を企画して友達も作っている。そういう中で色んなことを学んでくれていると思う」と理解を求めた。

■「学校に行けとは言わないが、学校を知っておいた方がいい」

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 中学進学の時期に再び起こった論争。ゆたぼんくん本人は「学校に行かんくて将来困ってもそれは自分の責任やし、逆に親とか大人の言うとおりいやいや学校に行って、将来困ってもそれも自分の責任やから」と自説を曲げようとはしていない。

 ゆたぼんくんと交流のある茂木氏は「まず事実として申し上げるが、アメリカではホームスクーリングの人が100万人単位いて、選択肢の一つとして当たり前のものになっている。しかも親の世帯収入や学歴に関係なく、ホームスクーリングで丁寧に学んでいる子の方がテストの点数が高かったり、かえって伸びるというデータもあるようだ」とコメント。

 「リモートで異なる言語、タイムゾーンの人々が協力し合って何かを作るというような時代。文科省の学習指導要領によって身につく“最低の学力”というのが、どうもミスマッチになってきているのではないか。例えばゲームについても悪いことのように思われていて、香川県では禁止するような条例まで出てきたが、あるハーバード大の教授の息子の場合、オンラインで世界中のユーザー数百人を率いて戦略ゲームをやっている。他のユーザーはまさか8歳くらいの子が将軍だとは思っていないだろう。俺はゆたぼんとよく喋っているが、幸せそうだ。中学校を出ていなければロクな就職ができないよと言われるが、出る所へ出れば即戦力になるだろうし、ABEMAの運営なんか良いのではないか」。

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 他方、番組を視聴していたひろゆき氏からは「少数の不登校の成功例を挙げても意味がない、大多数の中卒の年収が低いのは何十年も日本で観測されている。不登校児なんて昔からいっぱいいる」とのツイートが届いた。EXITの兼近大樹は、“学校に行かなかった側の人間”として、次のように話す。

 「俺も学校に行く子は全員ロボットだと思っていたし、めちゃくちゃバカにしていた。だからゆたぼんくんに“行け”とは言えない。そして、みんなと同じ日々を過ごさなかったからこそ、みんなとは違う自分になれたとも思っている。

 ただ、学校に行かなかったせいでできなかったこと、やりたかったことがやれていないという現状もある。同じように学校に行かなかった周りの人を見ていると、みんな色々と上手く行かず、年収も低いままだ。それは、この社会が学校に行った人たちでできているからだと思う。つまり、親に行けと言われて学校に行った人たちの人生を理解して、感性に合わせられる能力があるからこそ、それとは違った自分を演出することもできるということだ。

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 もちろん、運が良ければ、学校に行かなかったという選択肢も正解になる。その意味では、僕は周りの人に助けられたし、周りの人のことも尊敬することができた。本当にラッキーだったと思う。同じ人生を送って成功するかもわからないから、“ほら僕、売れてるでしょ?”と言うこともあり得ない」。

 その上で、今の状況について「ゆたぼんくんも、お父さんも、成功例がないから色々言われているというのもあると思うが、他の人の人生に影響を及ぼしているのは間違いない。だからこそ、理解して発信していってほしい。ゆたぼん君が失敗してしまう可能性もあるし、その責任を背負わないといけないという意味ではお父さんが一番きついことになるかもしれない。

 ゆたぼんくんも、みんなが過ごした小学校の時間を知らないし、このままでは中学校の時間も知らないことになる。でも、それを知ることが、大人になって色んな仕事で優位に立つためのカギになる。だから絶対に学校に行けとは言わないが、学校を知っておいた方がいい。その上で、“みんなはそっちなんだね、素晴らしいな”と思えれば最高だ」と話した。

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 中村さんは「生きていれば後悔することもあると思う。ただ、それが自分で選んでみた結果なのか、人から言われた通りにしてみた結果なのかで大きな違いがあると思う。親としては後悔はせずに生きてほしいと思うが、後悔するなら自分で選んだ道で後悔して、そこから学んで活かしてもらいたいと思っている。兼近さんの言う“リスペクト”という部分については、多分これからだと思う。それは親が教えるものではなく、自然と気づいていってくれると思うが、いま本人も見ていると思うので、すごくいいアドバイスをもらった」と話していた。(ABEMA/『ABEMA Prime』より)

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