元厚労省官僚で元衆議院議員の豊田真由子氏が報道の在り方に苦言を呈すると同時に、「何が真実かわからない」などと話し、ニュースを鵜呑みにすることに対して警鐘を鳴らした。
男性秘書への暴言問題を受け、2017年の衆院選で落選をした豊田氏が、2日に放送されたABEMA『ABEMA的ニュースショー』に出演。当時の一連の報道を振り返り「ネットニュースに限らず、週刊誌でもテレビでも『何が真実か』というところが、実は全然違うことがあると思っている。それを作りやすい環境にもある」などと指摘したうえで、「私はどの媒体もそうだが、鵜呑みにはしない」と述べた。
当時、豊田氏の発言を収めた音声データは、連日のように各メディアを賑わせた。そのことについても触れた豊田氏は「私のことを週刊誌で載せたS社さんは、私の音声テープで3億円儲けたと報道されている。テレビに出るようになって、テレビ局などで聞いたところ『ウチも1500万払った』『500万払った』という方がいて、それらを総合すると確かに3億円ぐらいいっただろう。そのお金は誰にいくら渡ったのか。S社はどのように使ったのか…テープを貸し出すたびに5万とか10万とかとって、トータル3億らしい」と明かした。
さらに豊田氏は「ある意味、すごいビジネスとして企画してハメて、それを記事にして、みんなホクホクというビジネスモデルが成り立ってしまう。不倫報道一つにしても、お酒を飲ませて、寝っ転がらせて、服を脱がせて写真を撮れば不倫になってしまう。そういうことも可能だ」と報道の在り方について疑問を呈した。
「みんなが誹謗中傷する中で、自殺された方がいて、みんなが可愛そうと言うけど…」
そのように続けた豊田氏は渦中のときの自身を振り返ると「私もあの時期に何でニュースを見ていなかったかというと、入院して『あんなの見たら自殺しちゃうから見るな』とお医者さんに止められて、カミソリやドライヤーなども使っては(自殺防止のために)持って行かれた。見なかったから今も何とか生きているけど、死んじゃうこともあり得る。死んじゃったら可哀そうだけど、死ななかったら、溺れている犬は石を投げろみたいなのは、いつ自分が被害者になるかわからない恐怖の中で、何が真実か。それが真実かはわからない。そういうことを考えないとすごく危ない」とも述べ、報道の在り方に対して疑問を呈すると同時に、ニュースを鵜呑みにすることへの懸念を指摘した。
■Pick Up
・「ABEMA NEWSチャンネル」がアジアで評価された理由
・ネットニュース界で話題「ABEMA NEWSチャンネル」番組制作の裏側