それぞれ選手と解説というポジションでも、お互いの存在を強く意識した宿命のライバル対決が繰り広げられた。プロ麻雀リーグ「朝日新聞Mリーグ2020」ファイナルシリーズ、5月11日の第2試合でトップを獲得した渋谷ABEMAS・多井隆晴（RMU）に対して、解説のTEAM雷電・瀬戸熊直樹（連盟）が言い放った切れ味鋭いコメントがファンを爆笑の渦に巻き込んだ。
かつて同団体に所属し、同世代の強豪として多くの名勝負を演じてきた多井と瀬戸熊。Mリーグにおいてもライバルとして、そして親友としてお互いを意識する関係性は変わらず、この日の入場時には多井が瀬戸熊のルーティンである頬を叩く仕草を真似るシーンがあった。
そんなラブコールに応えるかのように、東2局2本場、瀬戸熊は多井がセミファイナルでEX風林火山・勝又健志（連盟）をアシストした場面を振り返りつつ、「恋愛のメッセージには疎いけど、麻雀のメッセージはちゃんと汲み取ってくれる」とユニークな解説を披露。「言いたい放題で草」「こら！笑」「鋭角すぎｗ」「火の玉ストレート」「後で怒られるぞｗ」とファンの爆笑を誘った。
東4局1本場、ラス目で苦戦する多井に対して、そのキャラクターを熟知している瀬戸熊は「ラスを引いたとしら『2、3日休むわ』って言う。それでいて、1日くらい経つとまた元気になって『やっぱスターは簡単には勝たせてもらえない』って」と笑いながら独自の“多井論”を展開。さらに「『多井さんの力が必要です』って声をかけてあげると、めちゃくちゃ勝ちます」とチームメイトの信頼を力に変える多井の強さを語った。
また瀬戸熊は同局で満貫をアガって反撃を開始した多井の発声にも注目。「点棒ない時はつまらなそうな、悲しい『2000・4000』になる。点棒持ってる時の『2000・4000』はちょっとハスキー」と独自の分析結果を明かした。その後、多井が怒涛の連続アガリで逆転すると、瀬戸熊は嬉しそうに「強いねぇ。見事」とコメント。要所要所で愛あるイジリを披露しつつも、大舞台でのライバルの活躍に喜びが抑えられない様子だった。
見事にトップを獲得してインタビューに登場した多井は、試合前の瀬戸熊のルーティンを再び披露。「今日解説に来ている我が心の友。ここに立てない彼の分もいい麻雀を見せなきゃな、と。瀬戸熊の前では強い多井でいたいんで」とライバルへの思いを語った。そんな言葉に「本当に刺激になる麻雀を見せていただいた。いつまで経っても強くていいやつです」と胸を打たれた瀬戸熊だったが、「ただね、インタビューは僕の方がうまいです」と対抗意識をあらわにする場面も。実況の松嶋桃（協会）が笑いながら「インタビューと恋愛のメッセージの受け取り方は？」と水を向けると、「若干僕のほうが上かな」とあらためて主張し、視聴者コメント欄には「何のマウントだｗ」「対抗心ｗ」「面白すぎやろ」「バチバチだｗ」と爆笑が広がっていた。
※連盟＝日本プロ麻雀連盟、最高位戦＝最高位戦日本プロ麻雀協会、協会＝日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に発足。2019シーズンから全8チームに。各チーム3人ないし4人、男女混成で構成され、レギュラーシーズンは各チーム90試合。上位6チームがセミファイナルシリーズ（各16試合）、さらに上位4位がファイナルシリーズ（12試合）に進出し、優勝を争う。
（ABEMA／麻雀チャンネルより）
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