侵略すること火の如く 勝又健志、ライバル沈める作戦どおりのトップ/麻雀・Mリーグ
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 目標は上位を沈め、自らがトップを取り切ること。シンプルだが最も難しいことを、“軍師”はやってのけた。プロ麻雀リーグ「朝日新聞Mリーグ2020」ファイナルシリーズ、5月17日の第1試合、EX風林火山・勝又健志(連盟)が個人2連勝、チームに今シリーズ5勝目をもたらす大活躍。優勝へ可能性を残した。

【動画】1試合目を振り返る勝又健志

 この対局者は赤坂ドリブンズ・村上淳(最高位戦)、渋谷ABEMAS・多井隆晴(RMU)、勝又、KADOKAWAサクラナイツ・沢崎誠(連盟)の並びでスタートした。

 勝又は東2局、村上のダマテンへ放銃しラス目へ転落。しかしこれはリスクを前倒しした自然な結果で、勝又の表情は冷静なままだ。反撃のチャンスは早々に訪れる。東3局、多井がドラポン、沢崎も仕掛けてぶつかり合う中で、勝又は終盤に赤1枚を持った手でリーチ。7筒と8筒の並びシャンポンという苦しい待ちではあったが、なんとこれを一発ツモ。リーチ・一発・ツモ・赤の1万2000点をアガって、この試合トップ目に立つ。次局は沢崎のリーチを受けるが、勝又はタンヤオをダマテンに構えるとすぐにツモ。ライバルのチャンスを潰す、打点は安くとも価値の高いアガリで試合の主導権を握った。

 侵略すること火の如く、勝又は手を緩めない。東4局3本場には東をポン、赤5筒をチー。終盤にリーチで応戦してきた多井からロンを決め、東・北・赤・ドラの8000点(+900点)をゲット。勝又は着々と上位2チームの気勢をそぎ、自らのポイントを増やしていく。南場もチャンス手は攻め、それ以外はライバルへ隙をみせない試合巧者ぶりを発揮、“完全優勝”を目指す、多井をラスにして作戦通りのトップとなった。

 インタビューで勝又は、「まだまだ差はあるので、次のことで頭がいっぱいです」と一言。勝利の余韻に浸る時間はなく、兜の緒を締めた。この時点で首位サクラナイツと110.7ポイント差で、トップラスで約100ポイントが変わるこのルールでは十分に詰め寄ることができる差に。「半荘1回でマクるところまで来た。しっかり追いかけていきたい」と語っていたが後の2連勝、首位逆転につながる大きな勝利だった。

侵略すること火の如く 勝又健志、ライバル沈める作戦どおりのトップ/麻雀・Mリーグ
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 4月30日に行われたセミファイナル最終戦において勝又は、トップもしくは1万800点以上の2着か、3万800点以上の3着という条件戦で見事に2着。紙一重でファイナルへ進出したチームの立役者となった。ファイナルで疾風怒濤の勢いでチームを鼓舞している。昨年の2019シーズンにおいてはU-NEXT Pirates・石橋伸洋(最高位戦)がファイナルで躍動、優勝へ導いたように、今シーズンはこの勝又がポストシーズンのキーマンとして大活躍だ。インタビューでは最後まで笑顔、喜色はみられなかったが、その自信にあふれた目つき、佇まいは実に頼もしかった。

【第1試合結果】

1着 EX風林火山・勝又健志(連盟)4万7600点/+67.6

2着 赤坂ドリブンズ・村上淳(最高位戦)2万7300点/+7.3

3着 KADOKAWAサクラナイツ・沢崎誠(連盟)2万3600点/▲16.4

4着 渋谷ABEMAS・多井隆晴(RMU)1500点/▲58.5

※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会

◆Mリーグ 2018年に発足。2019シーズンから全8チームに。各チーム3人ないし4人、男女混成で構成され、レギュラーシーズンは各チーム90試合。上位6チームがセミファイナルシリーズ(各16試合)、さらに上位4位がファイナルシリーズ(12試合)に進出し、優勝を争う。

(ABEMA/麻雀チャンネルより)

難しい条件をクリアした勝又健志
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奪取の立役者となった勝又
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最も熾烈な最終日へ
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