ファイナルでMVP級の活躍を見せた“軍師”の単騎駆けは、最終日も止まることはなかった。プロ麻雀リーグ「朝日新聞Mリーグ2020」ファイナルシリーズ、5月18日の第1試合で、EX風林火山・勝又健志(連盟)がMリーグレコードタイ記録となる個人4連勝を達成。続く第2試合での2着も含めてファイナル7戦5勝、2着1回という圧巻の成績で、EX風林火山を4位からの大逆転優勝に導いた。
首位のEX風林火山から3位の渋谷ABEMASまで、わずか16.9ポイント差という大接戦で迎えた最終日。第1試合の対局者は起家から渋谷ABEMAS・多井隆晴(RMU)、勝又、赤坂ドリブンズ・園田賢(最高位戦)、KADOKAWAサクラナイツ・内川幸太郎(連盟)という並びでスタートした。各チームがエース級の選手を投入した、まさに最終決戦と呼ぶにふさわしいこの一戦。しかしそんな最高クラスの戦力をもってしても、試合前まで3連勝中の勝又の勢いを抑えることはできなかった。
東1局、勝又はいきなりリーチ・一発・ツモ・平和・ドラ2・裏ドラの1万2000点。強烈な先制パンチを決めると、続く親番の東2局には絶好の赤5索引きから高めの4索ツモなら倍満のリーチを敢行する。高めツモとはいかなかったものの、ならばと言わんばかりに裏ドラを3枚乗せ、リーチ・ツモ・タンヤオ・赤2・裏ドラ3の2万4000点。今シーズン、幾度も裏ドラに嫌われ続けてきた勝又が、ここぞの場面で僥倖とも言える大きなアガリを決めた。
わずか2局で勝又の持ち点は6万点を突破。対戦相手の多井に「2局で終わっちゃった」と白旗を上げさせた。2戦目をより有利な状況で迎えるべく勝負のリーチをかけた南2局には、ラス目の園田にチンイツ・赤・ドラ4の1万6000点(+供託1000点)を放銃する場面もあったものの、南3局1本場にタンヤオ・赤2の4000点(+300点、供託2000点)ですかさず素点を回復。結果的に半荘を通して一度もトップ目を譲ることなく、自身ファイナル4連勝で後続を引き離して最終戦に持ち込むことに成功した。
優勝を大きく手繰り寄せるトップにも、勝又はインタビューで開口一番「もっと差をつけられた半荘だった」と反省の弁。その知略から“軍師”と称される男のストイックすぎる姿勢に、ファンからも「この謙虚さよ」「連勝してもなお反省」「勝って兜の緒を締める」「天才軍師」と絶大な信頼を伝えるコメントが殺到した。
そして迎えた最終戦。チームやファンの信頼を一身に背負って、勝又は再び対局場に姿を現した。「一番大事な舞台で打たせてもらえるのは光栄なこと。自分の持てるすべてを出し切りたい」というコメント通り、東1局に満貫をアガって優位なポジションを築くと、その後は持ち前の落ち着いた打ち回しで冷静に局を消化。アガリを重ねる赤坂ドリブンズ・村上淳(最高位戦)を前に行かせつつ、第1試合と同様に優勝を争うライバルの内川、多井を完封し、盤石の2着連対でEX風林火山に初優勝をもたらした。
ファイナルシリーズでは初戦のトップに始まり、12試合中7試合に出場して4連勝を含む5勝、2着1回と驚異的な成績を残した勝又。正式なタイトルとしての「ファイナルMVP」はないものの、4位からの下克上の立役者となった見事な活躍ぶりに、ファンからも「かっちゃん強すぎた」「勝又無双」「圧倒的に記憶に残った」「間違いなくMVP」といった称賛の声が絶え間なく寄せられた。
【第1試合結果】
1着 EX風林火山・勝又健志(連盟)4万6800点/+66.8
2着 KADOKAWAサクラナイツ・内川幸太郎(連盟)2万1000点/+1.0
3着 渋谷ABEMAS・多井隆晴(RMU)1万8200点/▲21.8
4着 赤坂ドリブンズ・園田賢(最高位戦)1万4000点/▲46.0
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に発足。2019シーズンから全8チームに。各チーム3人ないし4人、男女混成で構成され、レギュラーシーズンは各チーム90試合。上位6チームがセミファイナルシリーズ(各16試合)、さらに上位4位がファイナルシリーズ(12試合)に進出し、優勝を争う。
(ABEMA/麻雀チャンネルより)







