コロナ禍をバネに…女子大生が“フェムケア起業”「短パンとショーツを一体化」工場に電話で直接交渉も
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 文部科学省が全国の大学生らを対象に「新型コロナウイルス感染症の影響による学生等の学生生活に関する調査(期間:2021年3月5日~27日、有効回答者:1744名)」を行った。結果、2020年度後期の授業が全て、またはほとんどがオンラインだったと答えた学生は6割にのぼった。中には「孤独や意欲の低下を感じる」といった意見もあり、学生生活に不安を抱える現状が浮き彫りになっている。

【映像】「お尻に縫製なし」女子大生が開発した“おかえりショーツ”

 就職など、将来に向けての準備をする時期に新型コロナウイルスの感染拡大によって混乱する世の中。津田塾大学3年生・江連千佳さんも学生生活にもどかしさを感じた一人だ。

 津田塾大学を選んだ理由について「少人数でディスカッションしたり、キャンパスで先生に質問できたりするのが魅力だった」と明かす江連さん。コロナ禍で対面のコミュニケーションがなくなり「自分のキャンパスライフが思い描くものではなくなった」と感じていた。

「(授業がオンラインになったことで)時間もできたので、その時間を使って新しい挑戦をしようと思った」

コロナ禍をバネに…女子大生が“フェムケア起業”「短パンとショーツを一体化」工場に電話で直接交渉も
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 江連さんが選んだ挑戦は、なんと“起業”だった。

「今まで可視化されていなかった女性のデリケートな悩みを可視化できるようにプロダクトを開発したり、データを解析したりする事業を考えている」

 女性の悩みは女性である自分が手助けできるかもしれない。江連さんは、女性特有の身体の悩みをケアをする“フェムケア”に注目。その思いが早くも1つの形となった。

「一応、商品がこんな感じです。短パン型で、ショーツと一体化しています。裏側にあて布がしてあったり、お尻の部分に縫製がなかったりなど、そのまま直ばきしても痛かったり、かゆかったりしない構造にしています」

 女性ならではの悩みを解消するために、江連さんはインナーレス部屋着『おかえりショーツ』を企画。仕事や勉強など、その日を頑張った女性が家に帰ったとき「ほっと安心できるように」という願いが込められている。

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「オンラインで調査した結果、約半数の女性がショーツの締め付け感やムレに違和感を持っていた。でも、それを解決するプロダクトがなくて『夫のトランクスを履いていました』『洋服を直履きしています』といった女性や、デリケートゾーンの炎症に悩んでいる妊婦さんが『パンツを履けない』といった悩みを知った。それを解決するプロダクトを作れないかなと考えた結果、『ショーツと短い部屋着を一体化したものを作ってみよう』と思った。縫製など、いろいろな工場に電話をして『一緒にやっていただけませんか?』と掛け合った」

 素材にこだわり、デリケートな女性の身体に寄り添った『おかえりショーツ』はクラウドファンディングを活用し、商品化も実現。江連さんは現在休学中で、6月にも販売会社を法人登記する予定だという。

ABEMA/『ABEMAヒルズ』より)

【映像】女子大生が考えた「部屋着一体化ショーツ」に反響
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