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 朝日新聞は10日、朝夕刊セット、統合版、一部売りについて、1993年以来となる10%前後の料金値上げを発表したことが議論を呼んでいる。『ABEMA Prime』に出演した時事YouTuberのたかまつななは「新聞は高い」とキッパリ。

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 私は社説も含めて幅広く読み比べたいので、朝日はもちろん、子ども新聞なども取っているので、月に3万円くらいかかっている。それから、紙はゴミ出しが大変なので、デジタルで取れるものは取りたいのに、読売の場合は必ず紙も付いてくる。

 これからは業界全体を盛り上げるためにも、新聞全体でサブスクを始めてほしい。1万円くらいで、そういうサービスが始まったらいいと思う。ただ、昔から紙で続いてものことなので、急にそのルートを変えるのもなかなか難しいと思う。一番の問題は、Yahoo!ニュースへの配信の仕方だと思う。無料で読めるように連動してしまったことで、“ニュースはネットでタダで読めるものだ”という印象が付いてしまった。それが良くなかった」。

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 さらにたかまつは「読んでいると新聞でも分断が進んでいると感じる。読者層を広げないといけないのに、今の読者に合わせた記事を書いていて、朝日の場合、政権を叩けばいいんだ、みたいな記事もある」と、内容にも苦言を呈した。

 一方、慶應義塾大学特任准教授でプロデューサーの若新雄純氏は「ある意味で戦略は間違っていないと思う」と指摘する。

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「うちの父親は学校の先生で、バリバリの自称“リベラル”。“インテリは朝日を読むんだ”という感じで、地元紙も含め、朝日以外を読んでいるヤツをバカにしているところがあった。でもよく見ると、ちゃんと読んでいない。つまり朝日が家に届くことにステータスを感じていたということだ。 僕はお小遣いが少なかったので、楽器を買うために小6から新聞配達を一生懸命やっていたが、新聞には販売店という特殊なネットワークがあって、新聞社は切っても切れない関係もあるから。

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 つまり今から取り始めるという層はあまりいないのかもしれないが、新聞や本など、知識が入りそうなものに高いお金を払っていること自体が気持ちいいという、どこまで値上げして解約することのないような自称“教養人”みたいな人たちや固定ファンが必ずいる以上、値上げ戦略も間違ってはいないと思う」。(ABEMA/『ABEMA Prime』より)

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