「300ポイント沈んでるやつがニコニコしてんだから、みんな笑うでしょ」最年長・沢崎誠の頼もしすぎる笑顔/麻雀・Mリーグ
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 これほど明るく頼もしい笑顔があるだろうか。KADOKAWAサクラナイツの精神的支柱にして、30人いるMリーガー最年長66歳の沢崎誠(連盟)はある日、チームのムードが明るいことについて聞かれ、こう答えた。「そりゃそうよ。300(ポイント)沈んでるやつがニコニコしてんだから、みんな笑うでしょ。これで落ち込んでたら、みっともないからね」。この時も笑っていた。レギュラーシーズンで個人27位、▲280.6と苦しんだものの、その顔は真剣にこそなるものの暗い様子は一切なし。戦い以上に、その笑顔が3人の後輩たちの背中を押し続けた。

【動画】成績が落ち込んでも笑顔を絶やさない沢崎誠

 初参加となった2019シーズンは41試合も参加し+234.3の個人5位と大暴れ。特にラス親の時の粘りは驚異的で、何度も逆転勝利を演じてきた。ところが今期はなかなか波に乗れず、出場機会も21試合と半減。「マムシ」さらには「大蛇」などと恐れられた麻雀を見せることはできなかった。

 ただ、このマイナスがあっても内川幸太郎、岡田紗佳(いずれも連盟)、2020シーズンから加わった堀慎吾(協会)の3人が、それぞれプラスで終える活躍。特に内川はMVPまであと少しの個人2位、堀は4位と大量のポイントをチームに持ち帰った。もちろん各個人の努力によるものだが、好不調の波に左右されず、常にチームの雰囲気がよかったのは沢崎の笑顔があってこそ。それが「300沈んでるやつがニコニコしてんだから、みんな笑うでしょ」という言葉につながってくる。目先のラスなど笑い飛ばせ。連続ラスでも、もっと笑え。そう言わんばかりの明るさがシーズン通じて、KADOKAWAサクラナイツのロッカールームにはあった。

 ただ単に笑っているばかりではない。気配りにも抜かりはなかった。森井巧監督に「調子が上がらないから、他の選手を起用してほしい」と伝えたことがある。逆に好調だった2019シーズンは、全試合でも出場したいというほど前のめりだった。森井監督は「なかなか(調子が)上がってこない自覚があったのか、僕に配慮をしてくれた」と感謝した。

「300ポイント沈んでるやつがニコニコしてんだから、みんな笑うでしょ」最年長・沢崎誠の頼もしすぎる笑顔/麻雀・Mリーグ
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 冷静に自分の調子、チームにとっての最善を考えた。「状況が全て。今期は若手3人がすごく頑張ってくれている。監督が一番大変ですよ。僕が監督だったら今の僕は使わないんですもん。それでも出してくれるのは、4人で揃って次のステージに向かおうぜという意味合い。百も承知しています。なんで僕のツキを3人が持っていくんだ!(笑)そんな感じですかね」。また笑った。そして続けた。「暗い麻雀は打ちたくない。それは選手として恥だと思う。真面目にやるのと暗い顔は違うから」。過程も結果も全て受け入れられる者でなければ、こんな言葉は出てこない。独創的な麻雀は、周囲をドキドキもハラハラもさせるが、このメンタルの落ち着きは30人のMリーガーの中でも抜きん出ている。

 チームは1年目から4位、続けて2位と優勝シャーレに確実に近づいた。当然次の目標は優勝のみ。悲願達成の瞬間には監督や後輩3人が大いに喜び、さらには感涙するかもしれないが、沢崎はきっとその様子を微笑みながら眺めている。

ABEMA/麻雀チャンネルより)

笑顔の沢崎誠
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