アイドル時代でも、ここまでの涙は見せたことはなかったかもしれない。人気アイドルグループ乃木坂46の元メンバーで、現在はプロ雀士としても活躍する中田花奈が、プロとして戦っていく中で「大好きな麻雀が怖くなった」と、その苦悩の日々について大粒の涙を流しながら、現在の心境を語った。
中田は乃木坂46で活動をしている最中から趣味である麻雀でも活動の場を広げていき、後には冠番組を持つようにもなった。グループ卒業後、間もなくして日本プロ麻雀連盟のプロ試験に合格。晴れてプロ雀士の肩書を持つと同時に、都内には「クリーンでおしゃれなイメージにしたい」と完全プロデュースの雀荘カフェをオープン。自らオーナー店長となり、自己資金で開業にこぎ着けた。
プロ入り直後の大会でもいきなり決勝卓まで勝ち進むなど、順風満帆な麻雀ライフを送っているかに見えたが、当の本人は日々苦しんでいた。ニュース番組「熱闘!Mリーグ」の取材が入った際、プロとしての近況を聞かれると「プロっていう肩書になってから、麻雀がちょっと怖くなる時がすごく多くなった。放送対局でもいろいろな人に言われて、結構ショックになることが多かった」と、うつむいた。
麻雀という競技、4人全員の手牌状況がわかる放送という特性上、視聴者からは選手の打牌選択について厳しい指摘が入るころも多く、それによって麻雀の道を離れるプロも少なくない。「過酷な道だなと思ってプロの世界に入ってはいるんですけど、すごく心が折れそうになることが多すぎて、大好きな麻雀が怖くなっちゃったりして、今すごく嫌で悩んでいました」と続けると、目からは大粒の涙がいくつもこぼれ落ちた。
これには取材に訪れていたMリーガー、セガサミーフェニックス・魚谷侑未(連盟)、赤坂ドリブンズ・丸山奏子(最高位戦)が優しくアドバイス。魚谷が「麻雀はどうしても(意見を)言いたい人がいる。そういうところでくじけないで。『好き』っていう人の声の方が絶対多い。すごく気持ちわかります。麻雀は楽しいから嫌いにならないでほしいです」と語りかけると、プロ歴3年の丸山も「悔しいんで負けたくないんですけど、人間なんで、マイナスな言葉をたくさん見るとやっぱり傷つきました。好きで始めたのに、楽しくなくなることが怖いのはすごくわかる。1回息抜きで、本当に仲のいい友だちでわいわい麻雀するといいですよ」とコメント。これには中田も「すごい先輩方にこんな風に励ましていただいてありがたいです」と、笑顔を取り戻していた。
(ABEMA/熱闘!Mリーグより)
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