インタビューに応える様子は、ずっと勝負師だった。「RTD Girls Tournament 2021」に参戦している伊達朱里紗(連盟)は、今年の春に行われた「桜蕾戦」でプロ初タイトルを獲得。同連盟の女流最高峰タイトルである「女流桜花」への挑戦権をかけて戦うAリーグにジャンプアップする権利を得た。「強い人と戦うのがすごく好きです。強ければ強いほど楽しいですね」。そこには恐れといったものは微塵もない。何がここまで伊達を強くしたのか。
【中継】RTD Girls Tournament 2021 予選2日目
2019年にプロ入り。麻雀を題材にしたアニメ「咲-Saki- 全国編」に出演したこともある声優ではあるが、プロ雀士として戦っている時の伊達には、この「声優」の肩書がいらないという。「タレント業の一貫として思われたくないというのがすごく強いんです。麻雀に対して本当に真摯に向き合ってきたつもりなので。桜蕾戦で優勝して、女流桜花Aリーグにも上がったことで、麻雀プロとして応援してもらえるようになりました」。卓上だけでなく卓外でもエンターテインメント性を持つプロ雀士が人気になることも多いが、まずは強くなければ話にならない。それだけ若手戦ながら初タイトルの効果は絶大だった。
いざ女流桜花Aリーグで戦ってみると、レベルの違いを感じた。「下位リーグだと簡単にアガれていたものが、相手がその牌を止めきって、しかもアガリを取るという局面がすごく増えた。強いですね」と、他の選手たちは攻守ともに、これまでの相手と別物だった。「リーグ戦で牌を間違えて切ってしまったことがあるんですが、その時にすごくメンタルをやられてしまって、その節はすごく負けたんです。でも麻雀は気持ちで負けたら戦えない。次節に切り替えてプラスすることができました」と、強気な性格もプロ向きだ。
日々勉強するという意識よりも、生活の中に麻雀を入れ込む。それぐらい一心同体になっている。新たに女流プロが入ってくることは歓迎するが「簡単にプロになれると思われるのも嫌なので、プロという資格を取った以上は、人前に出ても恥ずかしくないように取り組んでほしいですね」と、周囲にも高いプロ意識を求める。その上で目標は「対局者としても実況者としても、女流のトップになりたいです」と、はっきり言った。2日に行われたプロ麻雀リーグ「Mリーグ」のドラフト会議では、KONAMI麻雀格闘倶楽部から指名を受け、2021シーズンはユニフォームに袖を通すことが確定的となったが、その言葉の数々には麻雀にかける強い思いが溢れていた。
◆RTD Girls Tournament 2021 全8選手が参加し、予選は1日4試合を2日間、計8試合を行い、1人4試合に出場する。上位6人が準決勝に進み1日3試合を2日間、計6試合で1人4試合し、上位4人が勝ち上がる。決勝は1日4試合で優勝者を決める。
(ABEMA/麻雀チャンネルより)