テレワーク開始から1年…ベンチャー企業の代表が明かす「リモートの限界」
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 プログラミングスクール事業を手がけるLABOT代表の鶴田浩之氏は去年1月、恵比寿ガーデンプレイスのテナントに教室兼バックヤード機能を持たせたオフィスをオープンさせた。しかし直後にコロナ禍を踏まえ、業態や勤務形態をオンラインに切り替える決断をした。

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 「サービス業なので、基本的にはフル出勤だったが、緊急事態宣言を受け、オンラインのスタイルに移行した。教室としては3、4カ月の“短命”に終わったが、全国のお客様にサービスを提供できる形にもなったので、結果的には早いタイミングで業態変更を決断できたことは良かったと思っている。私自身、学生時代にWebサービスのスタートアップ企業を立ち上げた頃はオフィスと同じマンションや徒歩圏に部屋を借りて住んだほうが便利だという考えだったが、これに合わせて引っ越し、在宅勤務にも対応できるようにした」。

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 ただ、1年前の引っ越し直後に番組に出演した頃とは、事情は変わってきているのだという。

 「あの時は引っ越し先のべランダで作業をしているという話や、メンバーで集まる時にはいわゆる“貸し会議室”を借りているという話をしたが、やはり限界が来たということはある。私達の会社は15人未満の小さなチームなので、膝を突き合わせてなんぼ、という世界だ。徐々に会う頻度を増やしていったが、どうしても拠点が欲しいということになった。

 やはり日々同じ空間にいれば、“悩んだ結果、そういう判断に至ったんだな”、といった空気感も伝わってくるが、テキストでのコミュニケーションや、音声を繋ぎっぱなしにしているだけでは、なかなか超えられない壁はあると感じるようになった。また、リモートワークの方がストレスがかかるという人もいる。結果、コストを5分の1以下に減らした上でオフィスを借りた。

 コロナ禍になる前は家賃を大きなコストだと認識していたが、今はWeWorkなども含め、従業員が増えたときには大きく、減った時には小さくできるフレキシブルなオフィスの在り方も出てきた。私たちもそのおかげで違約金を払わずに退去することが可能になった。その分だけコストを人材に投資したり、お客様に還元されるようにしていきたい」。

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 今は時差通勤などの工夫をした上で週に1回、集まるようにしているというLABOT社。鶴田氏はリモートと出社の“ハイブリッド”を成功させるコツについて、次のように話す。

 「例えば外部のお客様とのオンラインミーティングなどが詰まっている日の場合、移動時間がもったいないということになる。そこで“火曜日と木曜日はリモートの日”のようにして、ここにミーティングを寄せ、逆に社内のミーティングはみんなが出社する日に寄せて、お菓子を持ち寄って、そこでしかできない話を突き詰めてしよう、ということにしている。

 また、ハイブリッドという意味では、私の会社は週休4日制まで選べる。基本給は均して設定するわけだが、評価水準とは全て同じだ。もちろん“常に出社し続けなければいけない”という業種や職種の方もたくさんいらっしゃるし、私たちもバックオフィスの方々に支えられている。ただ、日本的な“頑張っていたから評価する”というものから、”生産性や結果で評価する”というように、よりシンプルなものになっていくというのは経営の最適化、合理化という意味ではいいのかなと思っていたりもする」。(ABEMA/『ABEMA Prime』より)

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