プロ将棋界唯一の団体戦「お~いお茶presents第4回ABEMAトーナメント」の本戦トーナメント2回戦第2試合、チーム木村とチーム稲葉の対戦が8月14日に生放送され、第5局でチーム木村のリーダー・木村一基九段(48)がチーム稲葉・久保利明九段(45)に138手で勝利した。公式戦でも過去に25局指し、木村九段の12勝13敗とほぼ互角だったが、超早指しに高い適性を持つ「将棋の強いおじさん」が、「超早指しでも強いおじさん」として、ここでも快勝譜を作り上げた。
【中継】お~いお茶presents第4回ABEMAトーナメント チーム木村VSチーム稲葉
タイトル経験もあるベテラン同士の戦いになったが、持ち時間5分・1手指すごとに5秒加算という独特な超早指しでは、このルールを得意とする木村九段の指し回しが光り続けた。予選でも6勝1敗という好成績を収めていたが、本戦初戦となった本局では久保九段の三間飛車・穴熊に対して、居飛車・銀冠の対抗形を選択。「千駄ヶ谷の受け師」の異名通りに、強固な囲いで受け止めながら、攻めの手番が回ってきたところでは厳しい手を連発。相手の穴熊の次々と切り崩して勝ちをもぎ取ると、中継していたABEMAの視聴者からも「こりゃ鬼だよ」「おじさん強い」「木村先生フィッシャー強すぎる」といったコメントが溢れた。
公式戦では永瀬拓矢王座(28)への挑戦権を獲得。50歳が近づく中、自身2度目のタイトル獲得に充実した戦いを続けている。藤井聡太王位・棋聖(19)、広瀬章人八段(34)など、超早指しでも抜けた強さを誇る棋士がいる中、木村九段もその一角として強さをまざまざと見せつけることとなった。
◆第4回ABEMAトーナメント 第1、2回は個人戦、第3回からは3人1組の団体戦として開催。ドラフト会議で14人のリーダー棋士が2人ずつ指名。残り1チームは、指名漏れした棋士がトーナメントを実施、上位3人が15チーム目を結成した。対局は持ち時間5分、1手指すごとに5秒加算のフィッシャールールで行われる。チームの対戦は予選、本戦トーナメント通じて、5本先取の9本勝負。予選は3チームずつ5リーグに分かれて実施。上位2チーム、計10チームが本戦トーナメントに進む。優勝賞金は1000万円。
(ABEMA/将棋チャンネルより)






