将棋の藤井聡太王位(棋聖、19)が、将棋の「手」ではなく、本人の「手」でも注目を集めている。現在、タイトル防衛を目指して戦っているお~いお茶杯王位戦七番勝負の第4局は、1日目が8月18日に行われた。形勢互角の熱戦は、58手目を藤井王位が封じ手。立会人である中田功八段(54)に封筒を渡したが、この時に中継カメラで手がアップに。その美しさにファンから多くの声が集まった。
将棋の放送対局は、主に両対局者が見える横からの視点と、盤上が見えるように天井付近に取り付けられたカメラからの視点がある。局面が緊迫するほど盤上が長く映り続けるため、棋士は顔よりも手の方が多く見られることになる。
駒の持ち方、指し方、駒音など、棋士によって特徴が出るところだが、手そのものに注目するファンは多い。室内で行うためか夏場でも手が日焼けしている棋士は少なく、美しい所作が生まれる手に、「観る将」と呼ばれるファンは得に注目している模様だ。
この一局でも藤井王位、さらには挑戦者の豊島将之竜王(叡王、31)の両者は、傷もないきれいな手で指し続けていたが、藤井王位の手が一際アップになったのが封じ手の場面。封筒に優しく手を添えて中田八段に渡したところでは、中継していたABEMAの視聴者からも「綺麗な手」「棋士は綺麗な手の人多いよね」「手が若い」といったコメントが一気に寄せられた。
日頃からハンドクリームなどをつけている棋士もいるが、対局中には駒に付着して滑ってしまうため、対局では将棋の研究ともに、普段からの手のケアが明かされることにもなる。藤井王位の美しい手は、どんな努力の賜物だろうか。それとも天からの授かりものか。
(ABEMA/将棋チャンネルより)