高校でさまざまな国籍の友人と授業を受けたり、ランチを食べたりなど、自然な日常を映した動画が話題になっている。場所は日本人が一人もいないイギリスの高校だ。
【映像】授業風景、食事、パーティー(?)まで イギリス留学を現地リポートするYuzzyさん
投稿主はYuzzyさん(ゆじーさん)17歳。他にも400万回以上も再生される動画を投稿するなど、YouTubeで注目が集まっている。
ニュース番組『ABEMAヒルズ』では、おととしの秋から今年の7月まで留学し、海外で一人奮闘する日常をありのまま発信しているYuzzyさんを取材。YuzzyさんがYouTubeで配信を始めたきっかけは両親への“報告”だった。
「両親が(教育に)莫大な“投資”をしてくれている。だから、その投資に見合う努力を見せられる場を作りたいなと思っていました。そのときに思い付いたのがYouTubeでした。動画を投稿することで、自分が今どうしているのか、最初は家族や身近な友達に伝える“報告”として始めたんです」(Yuzzyさん・以下同)
イギリス留学の際、費用を出してくれた両親。なぜYuzzyさんは“投資”と表現するのだろうか。Yuzzyさんによると、幼い頃から家族に“あるルール”が存在しているという。
「昔から欲しいものがあったら、まずプレゼンして、買ってもらうか買ってもらえないかが決まっていました。お年玉やお小遣いはもらったことがなく『投資に値するか?』について、昔から教え込まれていました。それが判断基準だったので、そういう考えはずっと持っています」
留学も親からYuzzyさんに対する“投資”。Yuzzyさんが「留学をしたい」と告げると、親からは「なぜイギリスなのか?」とプレゼンを求められた。両親への説得の決め手となったのは、自分の“モチベーション”を保ち続ける術だった。
「(大好きな)ハリーポッターという作品が、自分の中で一番大きかった。挑戦していく中で、モチベーションを保ち続けるには、やっぱりイギリスがいいと思ったんです。最終的には投資してくれることになり、留学が決まりました」
無事イギリスの高校に留学が叶ったYuzzyさん。高校にYuzzyさん以外、日本人は一人もいない。そこまでして高校から留学したかった理由は中学時代、Yuzzyさんが抱いた素朴な疑問が始まりだった。
「定期試験のために勉強して、知識だけを詰め込んで、すぐ忘れてしまう。それに少し疑問を抱いていました」
勉強する意味は本当にあるのか。中学1年でそう思ったYuzzyさんは行動に移る。「中学校の勉強は今どのように役立っているか?」、そして「何の教科が一番役立っている?」といった質問をさまざまな職種の社会人200人にアンケート。分かったことは「勉強はある程度やって損はない」「教科に関しては英語が一番大事」だった。
その後、カンボジアのインターシップに参加したり、大好きだったゲームを作っているフィンランドのゲーム会社に企業訪問したりなど、積極的に英語に触れる機会を増やしていったYuzzyさん。その中で「英語力が足りない」と痛感した。「もっと英語を勉強したい」と思うようになったYuzzyさんは、イギリスへの留学を決意する。
「イギリスの高校では、やっぱり周りはものすごい英語ができるんですよね。だから、英語の授業についていくだけでも大変でした。毎日何時間も週末は1日12時間ぐらい勉強をしていました。なので、最初はものすごくつらかったです。でも、自分の行動によって英語が話せるようになったり、頑張れば頑張るだけ、結果がある程度ついてきたように思います」
留学後、たゆまぬ努力を続けたYuzzyさんはその努力が実り、今年の7月頭には高校を卒業。アメリカ・カリフォルニア州サンフランシスコに本部を置くミネルバ大学に特別聴講生としての入学も決まった。Yuzzyさんは“勉強する意味”を見つけられたのだろうか。
「やっぱり今でも結論は出ていないんです。でも、僕の中で出た結論は、そのときに自分が正しいと思ったことは、許容せずにやり続けることが大事だなと。その結果、たぶん今の僕があります。勉強も僕の中で必要だと思ったときだけやる。これを自分の中で決めました」
最後にYuzzyさんは、勉強する意味を見出だせない中学生・高校生に向けて「勉強する意味が分からないのは当たり前だと思う」とメッセージ。
「僕がなぜ勉強していたかというと、そのとき自分がやるべきだと思っていたからです。それぞれ人によって必要だと思うことは違うので、自分が輝けるフィールドをどんどん探し続ける必要があります。全員が同じフィールドで戦う必要はないですし、自分の道を見つけるために、勉強以外のこともたくさんやって、勉強だけに縛られないような生活をしてほしいです」 (『ABEMAヒルズ』より)
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