プロ将棋界唯一の団体戦「お~いお茶presents第4回ABEMAトーナメント」の本戦トーナメント2回戦第4試合、チーム藤井とチーム広瀬の対戦が8月28日に生放送され、第4局で、チーム藤井・伊藤匠四段(18)がチーム広瀬・北浜健介八段(45)に99手で勝利した。北浜八段が投了した時、伊藤四段の残り持ち時間は5分。なんと初期状態に戻ったまま、1手平均5秒という超速勝利となった。
【中継】お~いお茶presents第4回ABEMAトーナメント チーム藤井VSチーム広瀬
誰がついていけるのかというスピードで、とにかく指しまくり、そして圧倒した。棋士の間では、持ち時間5分・1手指すごとに5秒加算というフィッシャールールで、無類の強さを誇るという評判だったが、その実力がフルに発揮されたというのがこの一局だった。
後手番の北浜八段が三間飛車を採用、伊藤四段は居飛車・穴熊から絶妙のタイミングで攻めのタイミングを掴むと、そこからは間髪入れない指し回し。終局時の残り持ち時間は5分、つまり1手平均5秒で指したことで、加算分だけで勝ち切るという離れ業となった。
これには解説していた三枚堂達也七段(28)は「恐るべき強さですね、先手の方(伊藤四段)は」と舌を巻くと、ファンからも「ちょっと強烈すぎんぞ」「5分残ってるw」「圧倒的じゃないか!!」「時間減ってねええ」と、ただただ驚くというばかりにコメントが寄せられた。
これでチームは無傷の4連勝で準決勝進出に王手。リーダー藤井聡太王位・棋聖(19)の頼もしさがある中、同学年の伊藤四段がこれだけ強ければ、頂点への距離もいよいよ近く感じられてきた。
◆第4回ABEMAトーナメント 第1、2回は個人戦、第3回からは3人1組の団体戦として開催。ドラフト会議で14人のリーダー棋士が2人ずつ指名。残り1チームは、指名漏れした棋士がトーナメントを実施、上位3人が15チーム目を結成した。対局は持ち時間5分、1手指すごとに5秒加算のフィッシャールールで行われる。チームの対戦は予選、本戦トーナメント通じて、5本先取の9本勝負。予選は3チームずつ5リーグに分かれて実施。上位2チーム、計10チームが本戦トーナメントに進む。優勝賞金は1000万円。
(ABEMA/将棋チャンネルより)