東京・港区のみなと保健所は、区内にある39の保育施設で働く職員やそれらを利用する子供について、感染リスクの実態を調査したデータを発表した。
【映像】「たまたま園児と一緒に食べた機会があった」保育施設の職員から園児2人に感染(2分ごろ~)
本調査は、今年4月から8月までの期間で施設に陽性者がいた場合、どの程度感染が広がるのかについて調べたもの。同保健所が陽性者と接触のあった431人についてPCR検査をしたところ、職員は156人中11人、園児は275人中9人が陽性。園児については3.3%と、大きな感染の広がりはなかったことが確認された。
また、陽性となった園児9人は検査の時点で無症状だった。その後2人に症状が出たが、共に軽症だった。みなと保健所は去年も濃厚接触者を対象に同様の調査をしていて、今回はさらに範囲を広げて検査を実施。みなと保健所の松本加代所長は、デルタ株が広がりを見せる中でも、施設の感染対策が引き続き有効であると分析している。
「昨年は濃厚接触者の方だけを検査しました。無症状の方を検査すると(陽性の)数が出るかなと思いましたが、実際はいまお伝えしたように、園児については3.3%という大変低い数字でした。そういう意味では、見えない感染が把握できたかというと、広く調査をやってもあまり変わらない結果が出ました」(松本所長・以下同)
「ただ、職員がマスクをせずに一緒に食事をしていたケースでは、園児2人が陽性となりました。今は多くが子供の食事のときには先生方は食べずにマスクをして、介助をして、先生方は先生方でお子様の食事が終わった後に自分たちの食事をしている。対応によってはそこで感染する。先生同士で感染が広がることもありますが、たまたま園児と一緒に食べた機会があって、おしゃべりをしながら近くで食事をしていたケースがありました。その中でうつったのではないかと思います」
やはり重要なのはマスクだ。しかし、マスクを外す家庭内では、どのような対策を行えばいいのだろうか。
「一番は発病予防、重症化予防のワクチンを親御さんが接種して、ワクチンが接種できないお子様を守っていただきたい。なかなか家でマスクの徹底はできませんが、ご家族の中で体調に変化を感じる人が出たら、『もしかしたら陽性かもしれない』と思ってマスクをしていただくなどの対応が必要です。やはり自宅に感染を持ち込むのは大人ですので、お子様に感染をさせないためには大人がどのような行動をとるかが重要です」 (『ABEMAヒルズ』より)
■Pick Up
・「ABEMA NEWSチャンネル」がアジアで評価された理由
・ネットニュース界で話題「ABEMA NEWSチャンネル」番組制作の裏側