女子MMA、バッティングによる流血→不可解判定に敗者が涙 「勝ちが盗まれた」ファンからは疑問の声も
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 女子MMAの試合でバッティングによって額が割れ大流血となるアクシデントが発生するも、怯まぬ激闘ぶりに誰もが勝利を確信。しかし、よもやの判定負けにファンからは判定の再チェックや再試合を望む声などが上がっている。

【映像】「バキ」会場に響いた鈍い音

 9月3日にシンガポールで開催されたONE Championship「ONE: EMPOWER」で、ハム・ソヒ(韓国)とデニス・ザンボアンガ(フィリピン)が対戦。結果はソヒが2-1で判定勝ちを収めたが、不意のバッティングによる大流血でダメージを追いながら試合をリードしたザンボアンガに対して称賛の声が上がる一方、ザンボアンガの敗戦に対しては疑問の声が上がっている。

 女子アトム級世界グランプリ準々決勝、初参戦でいきなりトーナメントを戦うソヒは、DEEP JEWELSアトム級王者やRIZIN女子スーパーアトム級王座を獲得するなど日本でもお馴染みの選手で、ONEへの参戦をキャリアの集大成と公言してきた。

 一方のザンボアンガは現在8戦無敗。一度は現王者・アンジェラ・リーへの挑戦権を手にしたものの、リーの妊娠休養を受けてタイトル戦は長らく持ち越しに…。王者不在の中、トーナメントを制してランキング1位を維持したいところだ。

女子MMA、バッティングによる流血→不可解判定に敗者が涙 「勝ちが盗まれた」ファンからは疑問の声も
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 1ラウンド序盤、互いに距離を探るなか、ザンボアンガが一気に距離を縮めケージに押し込みテイクダウンを狙うが、ソヒは落ち着いてこれに対処。グイグイと押し込み続けるザンボアンガの強引さに手を焼いたソヒは、ラウンドのゴング終了間際には尻もちをつくシーンも見られた。

 2ラウンド、スタンドでの打撃戦ではソヒの技術が勝る。流れを変えたいザンボアンガはタックルで飛び込むと、テイクダウンから再びケージ際で押し込み、さらに離れ際に肘やパンチを当てていく。ソヒのやや防戦気味の姿に、この日ABEMAでゲスト解説を務めた青木真也も「コンディションが悪いのか練習が出来てないのか完調とはいえない」と精彩を欠いた戦いぶりを指摘。

 両者、決定打を欠いたまま試合は最終3ラウンドに突入。するとラウンド中盤、状況を打開すべく強引に前に出て距離を縮めて拳を振るうザンボアンガとソヒの頭が真正面から激突。「バキッ」と鈍い音を立てて、バッティングとなった。解説席からも思わず「これは痛いわ…」の声が上がると、視聴者からは「凄い音がした」という驚き、さらに心配の声が。すると、映像にはパックリと額が割れたザンボアンガの痛々しい姿が。これには青木も「あれだけ割れていたらもう無理でしょう、普通は当たった瞬間には割れないです」とダメージの大きさから試合続行不可能との見解を示した。

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 しかし数分間の中断を経て、止血したザンボアンガが復帰して試合が再開されと、ダメージを負ったザンボアンガが再び飛び込みながらテイクダウンに成功。マウントポジションから出血の影響を感じさせない力強いパウンドを振り下ろしていく。「血がすごい」「大惨事だ」など当初は心配の声が目立ったものの、ザンボアンガの戦いぶりを受け徐々に「頑張れ」「すげえ根性」と応援コメントが目立つようになっていった。

 そのまま3ラウンドを戦い終えると、青木真也は「ザンボアンガの勝利」と断言。しかし、2-1でハム・ソヒの勝利がコールされると首をかしげた。やや不可解ともいえる判定結果に視聴者からは「ありえない」「嘘だろ」「勝ちが盗まれた」「さすがにおかしい判定」と不満の声が続出。

 試合後の会見でザンボアンガは「今は言葉がありません。全会一致で私の勝ちだと思う」と涙ながらにコメント。この結果に海外のメディアや多くのファンからは判定の再確認や再試合を求める声が上がっている。

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【映像】会場に響いた鈍い音
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