妖(あやかし)を目に映すことができたため人間に疎まれた夏目レイコは、その寂しさからか、妖たちに勝負を挑み、隷属させる証として名前を書かせたという。その契約書の束「友人帳」を手にした孫の夏目貴志もまた、レイコの力を受け継ぎ、人にあらざるものを見ることができた。そして、レイコと同じように、周囲から疎まれる存在でもあった。しかし、唯一の血縁であるレイコの遺したものを大事に想い、レイコが奪った名を妖たちに返すことを決める。そんな夏目の元にはいつしか様々な妖たちが集い始め・・・妖を見ることができる少年・夏目貴志と、招き猫の姿をした妖・ニャンコ先生とが繰り広げる、妖しく、切なく、懐かしい 感涙のあやかし譚。
(C)緑川ゆき・白泉社/「夏目友人帳」製作委員会