日本代表デビューを果たしたDF伊藤洋輝(シュツットガルト)がパラグアイ代表戦を振り返った。

2日、キリンチャレンジカップ2022で日本はパラグアイ代表と対戦。4-1で日本が快勝を収めた。

今回が日本代表初招集となった伊藤。森保一監督は、左サイドバックでいきなり先発デビューという策に出た。

デビュー戦について伊藤は試合後のオンライン取材で「周りの選手がうまくボールを預けてくれたし、サポートもしてくれたのでスムーズに入れた」とコメント。平常心でデビュー戦を迎えられたことを明かした。

伊藤は持ち味でもある左足でのフィードを見せるほか、高さも披露。緊張しすぎずにプレーを見せていた。その中で、同サイドでプレーしたMF三笘薫(ロイヤル・ユニオン・サン＝ジロワーズ)に言及。「薫くんはドリブルで仕掛けられる選手。それを邪魔せず、効果的な関わりができるようにと思いながらプレーした」と、1列前でプレーする三笘を意識していたと語った。

その中で「薫くんは右利きなので中でプレーしたいだろうから、僕がもっとオーバーラップをしたほうがいいかもしれない」と語り、積極的な攻撃参加をすべきだったと振り返った。

前半は何度か高い位置を取り、クロスから決定機を演出もしていた。それでも「もっともっとクオリティと、その回数を増やさないといけない」と、自身ではそこまで手応えを感じていないようだった。

ただ、左足のフィードから浅野拓磨(ボーフム)の先制ゴールの起点に。「僕は(相手に)プレッシャーをかけられたので、それを回避するために低く蹴ろうとしたが、ちょっと高くなった。なんとか収めてくれて良かった」と、浅野のうまさに助けられたとしたが、それでも特徴を出していた。

一方で、後半はセンターバックにポジションを変えて出場。その中で、ビルドアップを意識するあまりに失点につながるパスミスも。そのシーンについては「完全に読まれていた」と振り返り、「センターバックがあのようなリスクを冒すプレーでミスから失点につながるのはいけない。2度とリスクを負わないようにしていきたい」と猛省。不用意な失点に繋がるミスをしないようにと強く感じたようだった。

森保一監督は「チャレンジした結果」と悪いことばかりではないと評価していたが、伊藤はまだまだ手応えは感じていなかったようで「まだ手応えはない。メンバー争いに関しては厳しいと思っている」と語り、W杯のメンバー入りも難しいだろうと予想した。

ただ、この試合では高さを含めて、局面での強さを見せていた伊藤。「もっと奪いきれるところがあったので。球際以外も前線の選手を動かしたり、奪いに行くところを共有してやっていきたい」と守備面でも高いものを求めたいとコメント。ただ、「1年間ドイツでやって、自信を持っている部分」とデュエルについては自信を見せ、さらなるブラッシュアップに大きな期待がかかる。