ミスが目立つゲームとなった

14日にキリンカップ決勝チュニジア戦を戦った日本代表。前半は一進一退の攻防が続き0-0で折り返すことになるも、後半はミスから2失点を喫することに。アディショナルタイムに再びゴールを許しており、0-3と複数失点での大敗となってしまった。

まずかったのは1失点目と2失点目での対応だ。1失点目は裏を取られることになったが、板倉滉がカバーしており、シュートコースの限定には成功していた。シュミット・ダニエルもボールホルダーに対して正対できており、よほど相手のシュート技術が高くなければ失点する可能性は低い場面だった。しかし焦ったか吉田麻也が相手をボックス内で引っかけてしまっており、PKを献上している。

2失点はロングボールの処理に失敗してしまった。こちらもなんてことのないボールへの対応だったが、シュミット、吉田、板倉とボールの近くにいた3人が譲り合ってしまっている。最悪コーナーキックに逃げても良かったが、ボックス内でボールをかっさらわれており、失点を許した。どちらの場面も普段通り対応していれば防げたシーンであり、両場面に絡んだしまった吉田の評価は低くなる。

吉田のパフォーマンス低下として考えられる要因は所属クラブであるサンプドリアでの出場機会減少と全4試合に先発して蓄積された疲労だろう。サンプドリアでは出番がなくなっており、ワールドカップ・カタール大会での出場を目指すのなら夏の移籍市場でプレイタイムを確保できるチームに移籍すべきだ。

吉田は直近4試合で先発しているように森保一監督からの信頼は厚い。それはプレイ面だけでなく、精神的支柱という役割もあるだろう。しかしチュニジア戦で露呈したようにクオリティ不足は否めず若い板倉のほうが存在感はあった。ベンチに怪我明けの冨安健洋がおり、このままいけばW杯初戦のセンターバックの組み合わせは板倉、冨安になる可能性は十分に考えられる。