アメリカはセンターフォワードが課題

多くの代表チームが直面する悩みの1つに、決定力あるストライカー探しが挙げられる。ワールドクラスの決定力を持つセンターフォワードを抱える代表チームは限られており、決定力不足の解決に苦労するチームも少なくない。

例えば、アメリカ代表もその1つと言える。ワールドカップ・カタール大会でグループBに入るアメリカはイラン代表、イングランド代表、ウェールズ代表と同居しているが、アメリカ『CBS』は他の3チームが絶対的な点取り屋を抱えていると警戒する。

実力に差はあるが、イランならサルダル・アズムン、イングランドならワールドクラスのハリー・ケイン、ウェールズもセンターフォワードではないが、ガレス・ベイルという絶対的存在がいる。

一方のアメリカはセンターフォワード探しにやや苦労している。FWリカルド・ペピ登場で問題が解決されたかと思ったが、ペピは今冬に移籍したドイツのアウグスブルクで大苦戦。まだブンデスリーガ初得点は決まっていない状況で、アメリカ代表の最前線にふさわしい人物かは評価しづらくなってきた。

その隙を突いて急激に評価を伸ばしているのが、FCダラスでプレイする21歳のヘスス・フェレイラだ。ペピもダラスからアウグスブルクに向かった選手で、フェレイラはペピの後釜だ。

今季は開幕から14試合で9ゴール4アシストと絶好調で、MLSでは十分すぎるほどに通用している。

その活躍からアメリカ代表にも召集されており、11日のグレナダ戦では1人で4ゴールと大暴れ。チームの5-0大勝に貢献した。同メディアもフェレイラの得点力を評価しており、アメリカ代表のFW1番手に名乗りを上げるのではと期待されている。

相手が格下だったことは考慮すべきだが、フェレイラが勢いに乗っているのは間違いない。クリスティアン・プリシッチを筆頭にチャンスメイクの部分ではタレントが揃っているだけに、フェレイラかペピがセンターフォワードとして計算できれば大きい。若手実力派集団と注目されるアメリカは、このセンターフォワードの部分さえ形を見つけられればカタールの地でベスト16入りを狙うことも不可能ではないだろう。