韓国のレジェンドが、日韓の違いについて指摘している。

 先のE-1選手権で、韓国代表は日本代表に0-3の完敗を喫した。昨年3月の日韓戦と同じスコアで、さらにU-23代表とU-17代表もそれぞれ今年6月に0-3で敗れており、0-3の“4連敗”は韓国国内に衝撃を与えている。

 そんななか、元韓国代表の守護神で、1990年と94年のワールドカップに出場したチェ・インヨン氏は8月2日、韓国メディア『InterFootball』に寄稿したコラムで日韓の違いについて持論を述べた。

「パウロ・ベント監督が率いる韓国代表はE-1選手権で日本に0-3の完敗を喫し、大会4連覇に失敗した。A代表を含め、すべてのカテゴリーで日本に連続で0-3の敗北をしたことは、多くのファンを当惑させている。ファン・ソンホン監督が率いるU-23代表が、日本のU-21代表に0-3の敗戦をしたことを忘れる前に、もう一度0-3で敗れたため、日本との格差が既に生じているのではないかという懸念がある」

 そう切り出したチェ・インヨン氏は、「筆者が選手時代には『日本には敗北してはならない』という強い意識がすべての選手たちにあったため、強い精神力と労を惜しまない闘争心で日本を強いプレッシャーをかけて多くの勝星を挙げられた」としたうえで、日本サッカーについてこう言及している。

「しかし、日本サッカーは長期的な計画を持ってサッカーを発展させ、韓国を超えて世界に行くという強い意志を持っている。筆者はアジア・チャンピオンズリーグで日本を何度も訪れたが、この時すでにユースサッカーに多くの投資が行われていた。結果的に、日本と比較した時、最も差が出るのは選手層だ。これは韓国が改善すべき問題である」
 
 さらに、「以前は日本のサッカーは大人しかった。しかし、現在はJリーグがはるかに荒々しくなり、フィジカル勝負が強くなっている。この前、ブラジル代表が韓国に5-1、日本に1-0で勝った。この時、ブラジルの選手たちが激昂し、日本があまりにも荒い試合をして負傷する危険があったという話をした。それだけ日本が強い精神力とフィジカルで相手を難しくしているということだ」と続けている。

 現在60歳の名手は、韓国のユース年代の指導者不足も指摘。「結局、韓国サッカーを発展させ、堅固にするためには、初級の指導者たちが多く輩出され、都市と離れた地域で彼らが指導できる場がなければならない。日本との格差がさらに広がる前に、韓国サッカーが発展がしなければならない」と締めくくっている。

 チェ・インヨン氏は、日本の地道な取り組みとスタイルの変化によって、韓国の優位性がなくなったと、危機感を抱いているようだ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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