中国のユース年代を指導している元日本代表DFの上村健一氏の指摘が、中国で反響を呼んでいる。
現在48歳の上村氏は、サンフレッチェ広島やロアッソ熊本などで活躍。日本代表としては、1996年のアトランタ・オリンピックや2001年にコンフェデレーションズカップに出場した。
引退後は、熊本やカマタマーレ讃岐でコーチを務め、2019年には讃岐の監督に就任。1年間指揮を執った後、中国に渡っている。
中国のポータルサイト『捜狐』が『サッカーニュース』の情報として報じたところによれば、中国の全国サッカー強化重点地区の支部がオンラインで会議を開き、そこで「日本代表と中国代表の違い」が主要テーマになったという。
【写真】日本代表としてプレーする上村健一
記事によれば、そこで現在は武漢三鎮足のU-17チームを指導している上村氏が講演をし、主に10~12歳の中国人と日本人の選手の基本データを比較し、こう見解を示した。
「上村氏は、中国代表はあらゆる面で日本代表に遅れをとっているが、若い選手では、利点がないわけではないと考えている。中国の若手選手は体力と闘争心があり、監督の要求や指示をうまく実行することはできるが、調整力がやや不十分であり、洞察力、判断力、動きのステップが確立されておらず、理解度が低い」
「また、日本のユース年代は、より機敏で勤勉であり、個人の技術をより適切に適用していることが指摘された。しかし、中国のユース選手と比較すると、体力で劣り、闘争心の欠如、守備意識の弱さなど、明らかな欠点がある」
これを受けて、『捜狐』は「中国のサッカーをフォローしているファンは皆、中国人選手の個々のスキルと能力は悪くないと感じるはずだ。だが、試合の結果は常に満足のいくものではない」と綴り、こう続けている。
「つまり、全ての中国人選手が無能であるわけではなく、サッカーを完全に理解していない選手がいるため、試合でのパフォーマンスが不十分になり、負けてしまうということだ」
記事は最後にこう締めくくっている。
「全体として、中国の日本のユース年代では差はあるが、明らかな差ではない。しかし、困惑しているのは、成人後、中国と日本の選手の差が急に広がっていることだ。この現象の理由は何だと思いますか?」
構成●サッカーダイジェストWeb編集部