■９月３日／明治安田生命Ｊ１第２８節　FC東京　２ー２　横浜F・マリノス（味の素）

　FC東京の敵地に横浜F・マリノスが乗り込んだ一戦で、マリノスが衝撃的な攻撃を見せた。それは、７分加算された前半のアディショナルタイムに起きた。GKから最後のボレーシュートまで、ボールを一度も地面に付けずに組み立てたのだ。

　前半４０分に岩田智輝が先制点を、同４５分に仲川輝人が追加点を決めて、横浜が２点リードした状況で迎えた４５分＋７分の場面だ。GK高丘陽平が蹴ったボールは、ハーフウェイラインを少し超えた左サイドにいたエウベルへと向かう。

　ブラジル人ドリブラーは頭を大きく振って、このボールを中央に。そのボールに反応したレオ・セアラが、左足で裏に抜け出そうとしていた仲川に浮き球で送るのだが、ペナルティアーク手前左にいた背番号２３が選択したのはヘディングでの折り返し。西村拓真が走り込んでいるのが見えたからだ。

　日本代表ＦＷはペナルティエリア手前でそのボールの落下点に入ると、トラップではなくジャンピングボレーシュートを敢行。ボールは見事にミートし、FC東京ゴールへドライブ回転で迫ったのだが、GKヤクブ・スウォビィクが右手一方でなんとか弾き、ボールはゴール上へ。GKからフィニッシュまで一度もボールが地面に付かずに放たれた“空中戦”だったが、ゴールネットを揺らすことは阻まれてしまった。

■「Ｊリーグ史に残って永遠に晒されてしまってた」

　このまさかの攻撃に、ＳＮＳ上では大きな反響があった。

「これ昨日見てて鳥肌立ったわwww」
「クバすごいのは確かなんだけど、マリノスの崩しやばくねーかこれ。(語彙力)」
「マリノスもやばいけどうちのクバ神がよー止めた」
「GKのパントキックから一度もボールが地面に落ちずフィニッシュまで。決まってれば最優秀ゴールだったな」
「凄ぇ…決まってたら年間ベストゴールになってたやろな〜」
「クバ神がビッグセーブしてくれて本当によかった。そうじゃなかったらJリーグ史に残って永遠に晒されてしまってた。このセーブがあっての後半の同点劇」
「これ入ってたら世界中で紹介されてたろうな」

　また、最後の鬼迫場面が西村vsクバ神だったこともあって、「ただただベガサポが幸せになる動画」「クバと西村はベガルタの誇り」「ベガサポとしてはこの上ない至高のプレーの連続」といった声も聞かれた。２人は昨年までベガルタ仙台で共闘した間柄。杜の都のサポーターも、興奮せずにはいられなかった。

　ＦＣ東京は、後半に２点を奪ってなんとか同点に。スウォビィクの神セーブがあったからこその結果だった。一方、マリノスとしては悔しい結果となった。