2002 FIFA ワールドカップ 韓国/日本(日韓W杯)の優勝国、試合日程・結果、グループ組み合わせ、対戦カード、サッカー日本代表の成績について紹介します。

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目次

  • ワールドカップ2002 大会概要
  • ワールドカップ2002 大会日程・結果
  • ワールドカップ2002での日本の結果・順位は?
  • まとめ

ワールドカップ2002 大会概要

大会正式名

 「2002 FIFA ワールドカップ 韓国/日本」です。

※英文の正式表記「2002 FIFA World Cup KOREA JAPAN」に準じています。国内では「日韓ワールドカップ」などとも呼ばれていました。

開催国

 日本と韓国です。アジアで初めて開催された大会で、2か国による共同開催も初めてのケースでした。

 試合は、日本側は北海道、宮城県、茨城県、埼玉県、神奈川県、静岡県、新潟県、大阪府、兵庫県、大分県の10都市で開催。韓国側はソウル、大邱、仁川、釜山、大田、光州、蔚山、水原、全州、済州の10都市で行われました。

開催期間

 2002年5月31日から6月30日まで行われました。

概要

 32か国が参加し、開催国の日本と韓国、前回王者のフランスが予選免除で出場。中国、スロベニア、エクアドル、セネガルの4か国が初出場でした。ブラジル、アルゼンチン、ドイツ、イタリアなど常連国が順当に出場権を手にした一方、ヨーロッパ予選で前回大会4位のオランダが敗れ、本大会出場はなりませんでした。

 初めての共催となった今大会では、開幕戦がソウルで行われ、決勝は横浜で開催されました。

 開幕戦では前回優勝国のフランスがセネガルに敗れる波乱が起こります。結局フランスはひとつの勝利も挙げられず、グループリーグで敗退しました。同じく優勝候補に挙げられていたアルゼンチンもグループリーグで敗退。決勝トーナメントでもイタリアとスペインが、ともに韓国に敗れる番狂わせも起きました。

 その韓国はベスト4進出の快挙を成し遂げ、日本はベスト16に進出しています。

 ワールドカップ2002で優勝したのはブラジルです。史上最多となる5度目の優勝でした。準優勝はドイツ、3位はトルコでした。

 ゴールデンボール(大会MVP)は決勝で敗れながらも大会を通じて印象的な活躍を見せたドイツの守護神、オリバー・カーン選手が受賞。シルバーボールはブラジル代表のロナウド選手で、ブロンズボールは韓国代表のホン・ミョンボ選手が受賞しました。

 大会得点王のゴールデンブーツに輝いたのは、8得点を挙げたブラジル代表のロナウド選手です。最優秀GKに与えられるヤシン賞は、大会を通じてわずか3失点に凌いだドイツのカーン選手が受賞しています。

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ワールドカップ2002 大会日程・結果

順位 国名
1位 ブラジル(5回目)
2位 ドイツ
3位 トルコ
4位 韓国

優勝国はブラジル

 前回大会では決勝でフランスに敗れたブラジルが、2大会ぶり5度目の優勝を果たしました。

 ルイス・フェリペ・スコラーリ監督率いるブラジルには、ロナウド選手、リバウド選手、ロナウジーニョ選手の“3R”と呼ばれた強力な攻撃陣が揃い、他にもロベルト・カルロス選手やカフー選手など、世界的な選手がずらりと揃っていました。

 トルコと対戦したグループステージ初戦では、前半終了間際に先制される苦しい展開も、後半立ち上がりにロナウド選手が同点ゴールを決めると、終了間際にはリバウド選手が決勝のPKを決めて、2-1と白星スタートを切りました。続く中国戦では3Rが揃ってゴールを奪い、4-0と快勝。第3戦では5-2とコスタリカを撃破し、3戦全勝で決勝トーナメント進出を決めました。

 決勝トーナメント1回戦ではリバウド選手とロナウド選手のゴールで、ベルギーに2-0と快勝。イングランドと対戦した準々決勝では先制されながらもリバウド選手とロナウジーニョ選手のゴールで2-1と逆転勝利を収めました。グループリーグでも対戦したトルコとの準決勝では後半立ち上がりに生まれたロナウド選手のゴールを守り抜き、1-0で勝利。そして横浜国際総合競技場に7万人近くの大観衆が詰めかけたドイツとの決勝では、ロナウド選手が名手・カーン選手の牙城を二度に渡って打ち破り、2-0の快勝で21世紀最初の世界王者に輝きました。

準優勝国はドイツ

 前回大会ではベスト8に留まり、2000年のEUROでもグループリーグ敗退を喫するなど国際舞台で目立った成果を挙げられていなかったドイツに対する大会前の評価は、決して高くはありませんでした。しかし、ワールドカップ2002では下馬評を覆す大躍進を遂げました。

 チームの軸を担ったのは守護神のカーン選手と、中盤で絶大な存在感を放ったミヒャエル・バラック選手、そして高い決定力を誇るミロスラフ・クローゼ選手です。グループリーグ初戦ではクローゼ選手がハットトリックを達成する活躍を見せ、8-0とサウジアラビアに圧勝。続くアイルランド戦では終了間際に追いつかれ勝ち切れなかったものの、第3戦ではマルコ・ボーデ選手とクローゼ選手のゴールで2-0とカメルーンを下し、グループ首位で決勝トーナメントに進出しました。

 決勝トーナメント1回戦では終了間際のオリバー・ノイビル選手のゴールでパラグアイに競り勝つと、準々決勝ではバラック選手のゴールでアメリカに1-0と勝利。そして開催国・韓国と対戦した準決勝でもバラック選手が決勝点を奪い、ブラジルとの決勝へと駒を進めました。

 決勝ではロナウド選手に2ゴールを浴び0-2と敗れましたが、カーン選手を中心とした粘り強い守備と1点差をモノにする勝負強さを示し、古豪復活をアピールする大会となりました。

3位はトルコ

 ワールドカップ2002で3位となったのは、トルコです。12大会ぶり2回目の出場となったトルコが、この大会のダークホースとなりました。

 シェノル・ギュネシュ監督が率いたチームは、守護神のリュストゥ・レチベル選手ら自国でプレーする選手が守備陣を形成し、攻撃はハカン・シュキュル選手、エムレ・ベロゾール選手、イルディレイ・バストゥルク選手らイタリアやドイツのクラブでプレーする選手が軸を担いました。

 グループリーグ初戦ではブラジルと対戦。前半終了間際にハサン・シャシュ選手のゴールで先手を奪いましたが、後半に2点を奪われ逆転負け。続くコスタリカにも引き分け、後のない状況に追い詰められましたが、第3戦で中国に3-0と快勝。コスタリカと勝点で並んだものの得失点差で上回り、グループ2位で決勝トーナメントに進出しました。

 決勝トーナメント1回戦では、開催国の日本と対戦。開始早々に生まれたコーナーキックからの1点を守り抜くと、準々決勝では終了間際にイルハン・マンスズ選手が決勝点を奪い、1-0でセネガルを撃破。準決勝ではブラジルに再び敗れたものの、3位決定戦ではイルハン選手の2ゴールなどで3-2と勝利を収め、3位に輝きました。なお“イケメン選手”として日本でも人気となったイルハン選手は、大会から2年後の2004年にヴィッセル神戸でプレーしました。

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決勝

日時 対戦カード
2002年6月30日 ドイツ 0-2 ブラジル

3位決定戦

日時 対戦カード
2002年6月29日 韓国 2-3 トルコ

準決勝

日時 対戦カード
2002年6月25日 ドイツ 1-0 韓国
2002年6月26日 ブラジル 1-0トルコ

準々決勝

日時 対戦カード
2002年6月21日 イングランド 1-2 ブラジル
2002年6月21日 ドイツ 0-1 アメリカ
2002年6月22日 スペイン 0-0(延長:PK戦3-5) 韓国
2002年6月22日 セネガル 0-1 トルコ

ラウンド16

日時 対戦カード
2002年6月15日 ドイツ 1-0 パラグアイ
2002年6月15日 デンマーク 0-3 イングランド
2002年6月16日 スウェーデン 1-2(延長) セネガル
2002年6月16日 スペイン 1-1(延長:PK戦3-2) アイルランド
2002年6月17日 メキシコ 0-2 アメリカ
2002年6月17日 ブラジル 2-0 ベルギー
2002年6月18日 日本 0-1 トルコ
2002年6月18日 韓国 2-1(延長) イタリア

グループA

順位 チーム
1 デンマーク 2 1 0 +3 7
2 セネガル 1 2 0 +1 5
3 ウルグアイ 0 2 1 -1 2
4 フランス 0 1 2 -3 1
日時 対戦カード
2002年5月31日 フランス 0-1 セネガル
2002年6月1日 ウルグアイ 1-2 デンマーク
2002年6月6日 デンマーク 1-1 セネガル
2002年6月6日 フランス 0-0 ウルグアイ
2002年6月11日 デンマーク 2-0 フランス
2014年6月11日 セネガル 3-3 ウルグアイ

グループB

順位 チーム
1 スペイン 3 0 0 +5 9
2 パラグアイ 1 1 1 0 4
3 南アフリカ共和国 1 1 1 0 4
4 スロベニア 0 0 3 -5 0
日時 対戦カード
2002年6月2日 パラグアイ 2-2 南アフリカ共和国
2002年6月2日 スペイン 3-1 スロベニア
2002年6月7日 スペイン 3-1 パラグアイ
2002年6月7日 南アフリカ共和国 1-0 スロベニア
2002年6月12日 南アフリカ共和国 2-3 スペイン
2002年6月12日 スロベニア 1-3 パラグアイ

グループC

順位 チーム
1 ブラジル 3 0 0 +8 9
2 トルコ 1 1 1 +2 4
3 コスタリカ 1 1 1 -1 4
4 中国 0 0 3 -9 0
日時 対戦カード
2002年6月3日 ブラジル 2-1 トルコ
2002年6月4日 中国 0-2 コスタリカ
2002年6月8日 ブラジル 4-0 中国
2002年6月8日 コスタリカ 1-1 トルコ
2002年6月13日 コスタリカ 2-5 ブラジル
2002年6月13日 トルコ 3-0 中国

グループD

順位 チーム
1 韓国 2 1 0 +3 7
2 アメリカ 1 1 1 -1 4
3 ポルトガル 1 0 2 +2 3
4 ポーランド 1 0 2 -4 3
日時 対戦カード
2002年6月4日 韓国 2-0 ポーランド
2002年6月4日 アメリカ 3-2 ポルトガル
2002年6月10日 韓国 1-1 アメリカ
2002年6月10日 ポルトガル 4-0 ポーランド
2002年6月14日 韓国 1-0 ポルトガル
2002年6月14日 ポーランド 3-1 アメリカ

グループE

順位 チーム
1 ドイツ 2 1 0 +10 7
2 アイルランド 1 2 0 +3 5
3 カメルーン 1 1 1 -1 4
4 サウジアラビア 0 0 3 -12 0
日時 対戦カード
2002年6月1日 アイルランド 1-1 カメルーン
2002年6月1日 ドイツ 8-0 サウジアラビア
2002年6月5日 ドイツ 1-1 アイルランド
2002年6月6日 カメルーン 1-0 サウジアラビア
2002年6月11日 カメルーン 0-2 ドイツ
2002年6月11日 サウジアラビア 0-3 アイルランド

グループF

順位 チーム
1 スウェーデン 1 2 0 +1 5
2 イングランド 1 2 0 +1 5
3 アルゼンチン 1 1 1 0 4
4 ナイジェリア 0 1 2 -2 1
日時 対戦カード
2002年6月2日 アルゼンチン 1-0 ナイジェリア
2002年6月2日 イングランド 1-1 スウェーデン
2002年6月7日 スウェーデン 2-1 ナイジェリア
2002年6月7日 アルゼンチン 0-1 イングランド
2002年6月12日 スウェーデン 1-1 アルゼンチン
2002年6月12日 ナイジェリア 0-0 イングランド

グループG

順位 チーム
1 メキシコ 2 1 0 +2 7
2 イタリア 1 1 1 +1 4
3 クロアチア 1 0 2 -1 3
4 エクアドル 1 0 2 -2 3
日時 対戦カード
2002年6月3日 クロアチア 0-1 メキシコ
2002年6月3日 イタリア 2-0 エクアドル
2002年6月8日 イタリア 1-2 クロアチア
2002年6月9日 メキシコ 2-1 エクアドル
2002年6月13日 メキシコ 1-1 イタリア
2002年6月13日 エクアドル 1-0 クロアチア

グループH

順位 チーム
1 日本 2 1 0 +3 7
2 ベルギー 1 2 0 +1 5
3 ロシア 1 0 2 -0 3
4 チュニジア 0 1 2 -4 1
日時 対戦カード
2002年6月4日 日本 2-2 ベルギー
2002年6月5日 ロシア 2-0 チュニジア
2002年6月9日 日本 1-0 ロシア
2002年6月10日 チュニジア 1-1 ベルギー
2002年6月14日 チュニジア 0-2 日本
2002年6月14日 ベルギー 3-2 ロシア

※表内の日時は全て現地時間

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ワールドカップ2002での日本の結果・順位は?

予選での日本の活躍

 日本は開催国のため、ワールドカップ予選は免除されました。

本大会での日本の活躍

 フランス人のフィリップ・トルシエ監督が率いるチームは“フラット3”を代名詞に、3バックのラインを押し上げる攻撃的なサッカーを標榜しました。主軸を担ったのはイタリアでプレーする中田英寿(なかた ひでとし)選手。また稲本潤一(いなもと じゅんいち)選手、小野伸二(おの しんじ)選手ら20代前半の若手が数多くメンバーに名を連ねた一方、中山雅史(なかやま まさし)選手、秋田豊(あきた ゆたか)選手ら経験豊富なベテランもメンバー入りを果たしました。

 初出場の前回大会では3戦全敗に終わった日本でしたが、自国で開催される今大会では、ベルギー、ロシア、チュニジアと同組となったグループリーグを突破することがノルマとなりました。

 初戦のベルギー戦では後半立ち上がりに先制されるも、その2分後に鈴木隆行(すずき たかゆき)選手の“つま先”ゴールで同点に追いつきます。さらに勢いに乗った日本は67分に稲本選手が豪快な逆転ゴールを奪取。ところが75分に追いつかれ、勝ち切ることができませんでした。それでもワールドカップで初の勝点を手にした日本は、続くロシア戦でも躍動。51分に稲本選手の2試合連続ゴールが決勝点となり、1-0で歴史的なワールドカップ初勝利を挙げました。

 第3戦のチュニジア戦でも危なげない戦いを見せ、森島寛晃 (もりしま ひろあき)選手と中田英寿選手のゴールで2-0と快勝。2勝1分で勝点7を獲得した日本は、グループ首位で決勝トーナメントへと駒を進めました。

 最低限のノルマを果たした日本は、さらなる高みを目指して決勝トーナメント1回戦に臨みます。対戦相手はトルコでした。しかし雨の宮城スタジアムで行われた一戦は、立ち上がりにCKから先制されると、その後に反撃に打って出るもゴールは遠く、0-1と敗戦。初勝点、初勝利、初の決勝トーナメント進出と次々に歴史を塗り替えた日本でしたが、十分に勝てる可能性があっただけに、最後は悔やまれる幕切れとなりました。

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まとめ

 今回は日本と韓国で共同開催されたワールドカップ2002の大会結果、優勝したブラジル、開催国の日本の戦いぶりなどを紹介しました。初めての共同開催、アジア初、21世紀最初の大会など、初モノ尽くしのこの大会では、日本も多くの「初」を記録する歴史的な戦いを見せました。その戦いぶりに日本中が熱狂し、2点を決めた稲本選手や鼻骨を骨折しながらも黒いフェイスガードをつけて日本の最終ラインを支えた宮本恒靖(みやもと つねやす)選手らが国民的なヒーローとなりました。

 また世界の一流プレーヤーたちも輝きを放ち、ロナウド選手、カーン選手、イングランド代表のデビット・ベッカム選手、トルコのイルハン選手ら多くのスター選手が日本のファンを魅了しました。

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