4年前のアフリカ勢はGSで全滅した
身体能力は圧倒的だが、アフリカ勢はなかなかワールドカップで結果を出せずにいる。4年前のロシア大会ではアフリカ勢全チームがグループステージで姿を消すことになり、まだワールドカップは欧州勢と南米勢が中心となっている。今大会も欧州か南米からチャンピオンが生まれる可能性が極めて高い。
しかし、元カメルーン代表FWサミュエル・エトー氏は母国を含めたアフリカ勢優勝の夢を捨てていない。カメルーンのサッカー連盟会長も務めるエトー氏が望んでいるのは、もちろんカメルーン代表のワールドカップ制覇だ。エトー氏が現役時代に果たせなかった夢を後輩に託しており、同氏は今回のカタール大会でも優勝を狙うことは可能と考えているのだ。
「アフリカは常にサッカー界最高のタイトルを手にする可能性を秘めていたが、これまで常に最高のパフォーマンスを見せてきたというわけではない。だが、長年にわたってアフリカのチームはますます多くの経験を積んでいる。W杯に参加するだけでなく、勝つ準備ができていると思う。カメルーンはW杯決勝でモロッコに勝つよ。連盟の会長としてカメルーンに優勝を願っている」
「W杯で勝つには怪物や宇宙人になる必要はないんだ。十分な準備と強いメンタリティ、あとは少しの狂気があればいい。私は常にインテルを例に挙げている。2009-10シーズン、誰もインテルのCL優勝を予想していなかった。でもモウリーニョは戦士たちをまとめ、クレイジーなことをした。カメルーンにも同じことをしてほしいんだ」(米『ESPN』より)。
バイエルンFWエリック・マキシム・チュポ・モティング、代表のエースでもあるFWヴァンサン・アブバカル、今季ナポリで評価を上げるフランク・アンギサ、インテルGKアンドレ・オナナ、リヨンFWカール・トコ・エカンビなどタレントはまずまず揃っている。
さすがに優勝候補とは言えず、グループステージではブラジル、セルビア、スイスと同居するかなり厳しいグループに入っている。ここを抜け出すのも一苦労だろう。しかし出場する限り可能性はゼロではない。エトー氏は自身も経験したモウリーニョ・インテルでそれを体感しており、その再現を今のカメルーンに期待している。
グループを突破するだけでもサプライズとなりそうだが、カメルーンを含めアフリカ勢は何チーム決勝トーナメントへ送り込めるのか。さすがに2大会続けてのグループ全滅は許されないだろう。