11月20日に開幕するFIFAワールドカップカタール2022。5回目の出場となるクリスティアーノ・ロナウドがチームを牽引するポルトガル代表の戦術、予想フォーメーション、予想スタメンを紹介する。

【ポルトガル代表 カタールW杯2022メンバー】

GK

ルイ・パトリシオ(ローマ)
ジョゼ・サー(ウォルヴァーハンプトン)
ディオゴ・コスタ(ポルト)

DF

アントニオ・シウバ(ベンフィカ)
ペペ(ポルト)
ヌーノ・メンデス(パリ・サンジェルマン)
ダニーロ・ペレイラ(パリ・サンジェルマン)
ラファエル・ゲレイロ(ドルトムント)
ディオゴ・ダロト(マンチェスター・ユナイテッド)
ジョアン・カンセロ(マンチェスター・シティ)
ルベン・ディアス(マンチェスター・シティ)

MF

ジョアン・マリオ(ベンフィカ)
オタビオ(ポルト)
ビティーニャ(パリ・サンジェルマン)
ジョアン・パリーニャ(フルハム)
ウィリアム・カルバーリョ(ベティス)
マテウス・ヌネス(ウォルヴァーハンプトン)
ルベン・ネベス(ウォルヴァーハンプトン)
ブルーノ・フェルナンデス(マンチェスター・ユナイテッド)
ベルナルド・シウバ(マンチェスター・シティ)

FW

クリスティアーノ・ロナウド(マンチェスター・ユナイテッド)
ジョアン・フェリックス(アトレティコ・マドリード)
ラファエル・レオン(ACミラン)
アンドレ・シウバ(ライプツィヒ)
ゴンサロ・ゲデス(ベンフィカ)
リカルド・オルタ(ブラガ)

C・ロナウド頼みのチームではない

フェルナンド・サントス監督が率いて8年目となるポルトガル。2016年には欧州選手権を制覇したが、その後はロシアW杯ではラウンド16でウルグアイに敗れて、昨年夏の欧州選手権でもベルギーにラウンド16で敗北を喫した。

これまでポルトガルを牽引してきたのが、37歳のクリスティアーノ・ロナウド。ワールドカップ出場は5大会目で、今大会はキャリアの集大成になるだろう。4大会合計で7ゴールを決めているロナウドは、英雄のエウゼビオが打ち立てたポルトガル人選手としての最多得点記録の9ゴールを塗り替えられるか。

ただ、今のポルトガルは決して“ロナウド頼み”のチームというわけではない。26人のメンバーリストには欧州のビッグクラブで中心選手として活躍する選手たちがズラリと並んでおり、タレント力としては大会屈指といえる。

ジョーカーで試合の流れを変える

基本システムは4-2-3-1。最前線にはロナウドが君臨するが、突出した決定力を誇るエースを、できるだけゴール前でフィニッシュに専念できるように、周りの選手がサポートしていく。

2列目にはブルーノ・フェルナンデス(マンチェスター・ユナイテッド)やベルナルド・シウバ(マンチェスター・シティ)など、チャンスメイクとフィニッシュの両面で違いを作れる選手が揃う。

途中出場のカードとしては“ネクスト・ロナウド”とも呼ばれる22歳の天才アタッカー、ジョアン・フェリックス(アトレティコ・マドリード)や変幻自在のドリブルで新銀河系軍団パリ・サンジェルマンの中でも存在感を高めるビティーニャなどがおり、試合の流れを変えたい、ゴールが欲しい時に投入されるだろう。

残念なのは左サイドの主力であるディオゴ・ジョッタ(リヴァプール)の負傷による欠場だ。ただし、23歳の大型ウインガーであるラファエル・レオン(ACミラン)が台頭しており今大会のブレイク候補だ。

ボランチは守備のデュエルと攻撃の展開力を兼ね備える大型MFウィリアム・カルバーリョ(ベティス)と長短のパスを織り交ぜてチャンスの起点になるルベン・ネベス(ウォルヴァーハンプトン)がファーストセット。ただ、最も消耗が激しいポジションだけに過密日程を戦い抜くにはジョアン・マリオ(ベンフィカ)やジョアン・パリーニャ(フルハム)といったベテランの力も必要になるだろう。

DFラインはビッグクラブの主力選手

ディフェンスラインはアンカーとしても経験豊富なダニーロ・ペレイラ(パリ・サンジェルマン)とプレミア王者で主力に定着しているルベン・ディアス(マンチェスター・シティ)の2人がセンターに構える。さらには39歳となった大ベテランのぺぺ(ポルト)がピッチ内外でチームを引き締める役割を担う。

左右のサイドバックは左が20歳の新星ヌーノ・メンデス(パリ・サンジェルマン)、右は実力者のジョアン・カンセロ(マンチェスター・シティ)。ただ、カンセロはクラブでややパフォーマンスを落としており、9月のチェコ戦で2得点などアピールしたディオゴ・ダロト(マンチェスター・ユナイテッド)がファーストチョイスになるかもしれない。

GKはポルトの新守護神として評価を高めるディオゴ・コスタがポルトガル代表でもゴールマウスを任され続けている。GKとしては特別サイズがある訳ではないが、俊敏でカバー範囲も広い。ビルドアップ面でも大きく貢献しそうだ。

■ポルトガル代表予想フォーメーション(4-2-3-1)

FW

CF:ロナウド

MF

右サイドハーフ:ベルナルド・シウバ
トップ下:フェルナンデス
左サイドハーフ:レオン
右ボランチ:ネヴェス
左ボランチ:カルバーリョ

DF

右サイドバック:カンセロ
右センターバック:ディアス
左センターバック:ペレイラ
左サイドバック:メンデス

GK

D・コスタ

文・河治良幸