4年前のロシア・ワールドカップでも、日本の礼儀正しさは世界で称賛された。カタール大会でも開幕戦から日本サポーターの善行にスポットライトが当てられている。

 11月20日に行われたワールドカップの開幕戦、ホスト国カタールとエクアドルの一戦で、試合後に日本人観客が帰路につく前にスタンドを清掃したことが注目された。現地にいたインフルエンサーの動画が世界各地に伝わっている。

 イタリアの『fanpage.it』も、「彼らはまたやってくれた。優れたマナーは永遠だからだ。日本のサポーターはまたも敬意に関して良い手本を示してくれた。彼らを見る者は驚く。だが、彼らにとっては自然なことなのだ」と、日本のファンの振る舞いを称賛した。

「文化の問題だ。何も驚くことのない、普通のことなのである。彼らがそれをするたびに、どのサポーターも同じリアクションだ。唖然とする。同じような節度を示す者はほかにいないからである」
 
 同メディアは「一部の日本サポーターは、『どうしてそんなことをするんだ?』と問われたが、その答えはじつにシンプルだった。むしろ日本のサポーターのほうが驚き、『自分たちがいる場所にとても敬意を払っており、絶対に汚したままにしない』と答えたのだ」と続けている。

「健全な習慣であり、人為的ではなく自然に生まれるものなのだ。ただそうだというだけ。そうせずにはいられないのだ。彼らは自分たちの席にあった小さな旗まで持ち帰った。そこに置いたままにするのは許せなかったのだろう」

 記事は「少しさかのぼれば、こういう手本はほかにもある」と、ロシア大会の過去も紹介した。

「ロシア・ワールドカップでも、日本と日本人は臨み方や繊細なマナー、その振る舞いで目立った。掃除は単なる儀礼的なこと以上であり、幼少期から教わる行儀のいろはの実践なのだ。彼らは学校で教室や廊下を片づける。スタジアムでも同じことなのだ」

「日本のファンは(4年前の)コロンビア戦の試合後も同じ姿勢だった。代表チームの選手やスタッフも同じだ。ベルギー撃破で史上初のベスト8進出というところに迫りながら、大きな失望を味わうことになったにもかかわらず、彼らはロッカールームを整頓し、ピカピカにし、完璧にして去った」

 日本の文化を、世界が称えている。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

【動画】「見る者は驚く」海外から称賛を浴びている日本人サポーターの行動