FIFAワールドカップカタール2022・グループBの第2節が25日に行われ、イラン代表がウェールズ代表を2-0で下した。イラン代表にとって、この勝利はワールドカップおける“対ヨーロッパ勢”初勝利となっている。
試合は序盤から一進一退の攻防が続く中、スコアレスのまま時間が経過。しかし終盤の86分、ロングボールに抜け出したメフディ・タレミがペナルティエリアの外でウェールズ代表のGKウェイン・ヘネシーに倒される。このプレーでヘネシーにレッドカードが提示され、イラン代表は数的優位となった。直後は攻めあぐねる場面もあったが、後半アディショナルタイムにルーズベ・チェシュミーが強烈なミドルシュートをゴール右下に突き刺し、先制に成功。その2分後にはカウンターからラミン・レザイーアンが相手GKとの1対1を制してダメ押しの2得点目を沈めた。
イラン代表はこれが今大会の初勝利。さらに、ワールドカップにおけるヨーロッパ勢との対戦10戦目にして、嬉しい初白星となっている。
イラン代表が初めてワールドカップの舞台に駒を進めたのは、1978年のアルゼンチン大会。当時はグループでオランダ代表に0-3で敗れただけでなく、スコットランド代表との一戦も1-1のドローで終えていた。1998年のフランス大会ではユーゴスラヴィア代表(当時)に0-1、ドイツ代表に0-2と“ヨーロッパ勢”に連敗を喫し、2006年のドイツ大会でも0-2でポルトガル代表に敗北。2014年のブラジル大会ではボスニア・ヘルツェゴビナ相手に1-3と屈した。前回のロシア大会ではグループBに入り、第2節でスペイン代表に0-1と惜敗。第3節のポルトガル代表戦は1-1のドローで終えていた。
6度目の出場となった今大会、初戦の対戦相手はイングランド代表だった。前半から立て続けに失点を許し、終わってみれば2-6と大敗。ヨーロッパ勢との対戦成績が2分7敗となったが、ウェールズ代表との一戦で嬉しい初勝利を飾った。なお、ヨーロッパ勢との一戦をクリーンシートで終えるのも今回が初となっている。
勝ち点「3」を積み上げたイラン代表は次節、29日にアメリカ代表と対戦する。