FIFAワールドカップカタール2022・グループG第2節が28日に行われ、カメルーン代表とセルビア代表が対戦した。

 ともに初戦は黒星スタート。カメルーン代表はスイス代表に0-1で、セルビア代表はブラジル代表に0-2で敗れており、グループステージ突破のためにも連敗は避けたいところだ。カメルーン代表は前節から先発を2人変更。詳細は不明だが、守護神のアンドレ・オナナが“懲罰的な理由”によりベンチメンバーからも外れ、代わってデヴィス・エパシがゴールマウスに立った。また、中盤にはピエール・クンデが入った。一方、セルビア代表を率いるドラガン・ストイコヴィッチ監督も先発を2人入れ替え、ネマニャ・マクシモヴィッチとフィリップ・コスティッチを起用した。

 最初に決定機を迎えたのはセルビア代表。11分、アレクサンダル・ミトロヴィッチがドゥシャン・タディッチとのワンツーパスでペナルティエリア右に侵入し、鋭い切り返しで相手DFをかわす。左足で巻いてゴール左隅を狙ったが、惜しくもポストに阻まれた。

 一進一退の攻防が続くなか、29分にカメルーン代表がセットプレーで先制する。左コーナーキックからクンデがインスイングのボールを送り、ニアのニコラ・ヌクルが頭ですらす。ファーに飛び込んだジャン・シャルル・カステッレットが合わせて押し込んだ。

 前半アディショナルタイム1分、セルビア代表が試合を振り出しに戻す。敵陣中央でフリーキックを獲得し、キッカーのタディッチは柔らかい浮き球をボックス中央へと供給。ストラヒニャ・パヴロヴィッチが頭で合わせて押し込んだ。さらに2分後、セルビア代表が逆転に成功する。高い位置でボールを奪って攻撃に転じ、アンドリヤ・ジヴコヴィッチが右サイドでタメを作ってから折り返す。ペナルティエリア手前で受けたセルゲイ・ミリンコヴィッチ・サヴィッチが左足を振り抜き、ゴール右下へと突き刺した。

 1点リードで折り返したセルビア代表は、53分に点差を広げる。ハーフウェーライン付近でのボール奪取から速攻に転じ、ミトロヴィッチ、コスティッチ、S・ミリンコヴィッチ・サヴィッチを経由してペナルティエリア右のジヴコヴィッチにボールが渡る。タディッチは相手を引きつけてからゴール前へと折り返し、ミトロヴィッチが合わせてゴールに流し込んだ。

 64分、カメルーン代表が1点を返す。カステッレットが自陣から供給したスルーパスにヴァンサン・アブバカルが抜け出し、ループシュートで相手GKとの一対一を制した。最初はオフサイドと判定されたが、VARのチェックで得点が認められた。さらに66分、カメルーン代表が逆転に成功する。再びスルーパスにアブバカルが抜け出し、ペナルティエリア右まで運んでから中央に折り返す。エリック・マキシム・チュポ・モティングが合わせて押し込んだ。

 最後までオープンな攻防は続いたが、ともに追加点は奪えないまま試合終了。勝ち点「1」ずつを分けあい、ともに1分1敗となった。なお、カメルーン代表はW杯での連敗を「8」で止めた。

 最終節は日本時間12月2日28時(12月3日4時)から行われ、カメルーン代表はブラジル代表、セルビア代表はスイス代表と対戦する。

【スコア】
カメルーン代表 3-3 セルビア代表

【得点者】
1-0  29分 ジャン・シャルル・カステッレット(カメルーン代表)
1-1 45+1分 ストラヒニャ・パヴロヴィッチ(セルビア代表)
1-2 45+3分 セルゲイ・ミリンコヴィッチ・サヴィッチ(セルビア代表)
1-3 53分 アレクサンダル・ミトロヴィッチ(セルビア代表)
2-3 64分 ヴァンサン・アブバカル(カメルーン代表)
3-3 66分 エリック・マキシム・チュポ・モティング(カメルーン代表)
 
【スターティングメンバー】
カメルーン代表(4-3-3)
エパシ;ファイ、カステッレット、ヌクル、トロ;ザンボ・アンギサ(81分 グウェ)、ピエール・クンデ(67分 オンドゥア)、ホングラ(55分 アブバカル);ムベウモ(81分 エンクドゥ)、チュポ・モティング、トコ・エカンビ(67分 バソゴグ)

セルビア代表(3-4-2-1)
ヴァニャ・ミリンコヴィッチ・サヴィッチ;ミレンコヴィッチ、ヴェリコヴィッチ(78分 バビッチ)、パヴロヴィッチ(56分 ステファン・ミトロヴィッチ);ジヴコヴィッチ(78分 ラドニッチ)、ルキッチ、マクシモヴィッチ、コスティッチ(90+2分 ジュリチッチ);タディッチ、セルゲイ・ミリンコヴィッチ・サヴィッチ(79分 グルイッチ);アレクサンダル・ミトロヴィッチ