サッカー日本代表は28日、カタールワールドカップのグループステージ第3戦・スペイン代表戦に向けて練習を行なった。

 練習前に取材に応じた森保一監督は、0-1で敗れた27日のコスタリカ代表戦で失点に直結するミスとなったDF吉田麻也のプレーに言及した。

「これまでも前回のワールドカップを踏まえてチームをどうやってレベルアップさせていくかというところで、マイボール(の時間帯を長くすること)を大切にしてきた。彼はそのギリギリまで考えてくれた上でのミスだと思います」

 両チームともスコアレスで迎えた81分、相手のパスをカットしたDF伊藤洋輝がヘディングしたボールは吉田のもとへ。日本代表のキャプテンはMF守田英正につなごうとパスを選択したが、高く上がりすぎてしまい、意図した通りのプレーにはならず。自陣ペナルティエリア手前でボールを失ってしまった。

 そこからコスタリカ代表のDFケイシェル・フラーに決勝点となるゴールを奪われてしまった。

 森保監督は「どんな結果で、どういうプレーがあったとしても、(ワールドカップに出場する)26人を選んだのは私」と、吉田を擁護する。そして「試合に向けての起用も、私が決断しましたし、戦術的なことや選手に要求するプレーも全て私からやっているので、選手たちのプレーについては全部私の責任だと思っています」と、失点につながったプレーもチームの勝利のための判断であったとの見方を示した。

「ミスが起こっても最後に止められる状況ではあったし、私の要求によくトライしてくれていると思っています」

 吉田自身は試合後に、失点直前のプレーで守田にパスを通す意図があったことを明かしたうえで「つなげるスペースがありましたけど、(パスが)高すぎたし、時間的にも前(に蹴る)でもよかった」と自らの判断を悔いていた。

 最悪でも勝ち点1を確保することが極めて重要だった一戦、しかも拮抗した展開の終盤にミスから失点して敗れてしまった日本代表。決勝トーナメント進出に向け、12月1日に予定されているスペイン代表戦までに立ち直ることができるだろうか。

(取材・文:舩木渉)

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