日本の今後を背負う若者は十分に育っている

日本人選手が海外を拠点にプレイすることが普通になり、現代表は19人の海外組を抱えている。

その海外組も所属クラブでプレイできていない選手は少なく、それぞれが各クラブで存在感を発揮する。競争力が高く、所属クラブで出場機会を与えられていない選手はそもそも招集すらされない。

そういったこともあってかサムライブルーは各ポジションに実力者を揃えている。とくにセンターバックの質は高く、冨安健洋と板倉滉のコンビは歴代で見てもトップレベルだ。残念ながら冨安は万全の状態でないためこの2人でコンビを組むことはないが、もし実現すればそう簡単に得点は奪われない。

冨安が万全の状態であればどれほど心強いか。最終ラインならどのポジションでもプレイでき、守備強度の高さ、ビルドアップでの貢献度でチームを支える。海外でも通用するスピードと力強さを兼ね備えた守備者であり、怪我に弱いのだけが残念だ。

「彼がパーティに参加しているとこを見たことがない。いつもサッカー、サッカー、サッカーとサッカーのことを考えていて常に成長するために努力している。タケ(久保建英)と同じで、彼がどのようなキャリアを築くのか心配する必要がない。彼も僕らにとって重要な選手になる」

日本代表の柴崎岳は西『AS』のインタビューを受けており、冨安の印象について語っている。しっかり者、真面目といったイメージの冨安だが、そのままのようだ。常に考え向上心を持っている。

こういった選手がチームの中心にいれば自ずとサムライブルーは強くなるだろう。実際に選手個々の能力はここ数年で上昇しており、それはドイツ戦の後半で証明された。次はスペイン戦であり、再びサムライが自身の能力の高さを証明することになるのだろうか。