日本代表のMF田中碧(デュッセルドルフ)が2日、プレーヤー・オブ・ザ・マッチの会見に答えた。

 1日、日本はスペインとFIFAワールドカップカタール2022のグループE第3戦で対戦。試合は、11分にアルバロ・モラタのゴールでスペインが先制したが、後半開始早々に途中出場の堂安律が決めて同点に。直後にも、三笘薫の折り返しを最後は田中が押し込み、わずか3分で逆転。その後、スペインに押し込まれるシーンもあったものの、安定した守備を披露し、そのまま勝利。ドイツに続いてスペイン相手にもアップセットを起こし、見事“死の組”で1位通過を果たした。

 田中はまず試合を振り返った。

「前半はそんなにボールを奪いにいけなかった、いかなかったというのもありました。90分を通して考えたときに、理解のあるサッカーというか、失点はしましたけれど、前半に関して0−0で進めるというのはプランの最初からありましたので、支配率に関してはもちろん楽ではないですし、自分たちもボールを握りたいのが本音ですけど、自分たちが思っていたよりも早く逆転することができたので、もしあれがそんなに早く点が入らなければ、またゲーム展開も変わってきたと思いますし、支配率というのもボールを握る時間は凄く増えたのかなと思います」

「(「スペインは追いかけてきた相手だったが?」と問われ、)うーん、まあ強いなという印象は変わらないですけれど、オリンピックの借りは、少しは返せたのかなと思います。ただこの試合に勝てたから、まだまだ差があるなというのはもちろんありますけど、あの時の負けがちょっとは悔しさが今ここで晴らすことができたのかな。次トーナメント行って決勝まで行けばまたやるかもしれないですし、彼らに追い付くために僕自身はもっとやらないといけない」

 また、今回は約30年前に「ドーハの悲劇」を経験した街で開催された。これとも関連し、「後半でゴールを奪われないことは重要だったと思うが?」と質問されると、こう答えた。

「我慢強くというのは自分たちにとって大事なところなのかなと思いますし、ハードワークするところ、チーム一つになって戦うという部分ではどの国よりも熱いものがあるんじゃないかと勝手に思っていますし、現時点では良い方向に進んでいる」

 最後に、決勝点に繋がった長いVARについても質問が。田中は、「そうですね。僕の角度から観たときはボール半個分出ていたように見えたので、ボールが出ている可能性あるのかなとは感じていたので、借りにゴールならなかったとしてもそんなに落胆はなかったので、それでゴールになってくれたのは三笘選手のおかげですし、チームのおかげでもあるので、それは良かったのかな」とコメントした。

 優勝経験国の2か国に大番狂わせを起こした日本。“新しい景色”、ベスト8進出に向けた決勝トーナメント1回戦は日本時間12月6日0時から、クロアチアと対戦する。