日本の決勝ゴールを巡って論争、スペインメディアが現象に注目「視差とは?」
森保一監督率いる日本代表は、現地時間12月1日のカタール・ワールドカップ(W杯)グループリーグ第3節でスペイン代表と対戦し、2-1の逆転勝利を収めた。日本の決勝ゴールを巡って論争となっているなか、スペインメディアが“視覚トリック”について説明し、「ゴールの正当性を証明する答え」と報じている。スペイン紙「マルカ」が報じた。
問題の場面は1-1と同点で迎えた後半6分に生まれた。ペナルティーエリア内からMF堂安律が右足シュートを放つと、ファーサイドに抜けたボールをMF三笘薫が戻し、中央でMF田中碧が押し込んだ。三笘がパスをした際、ボールがラインを割っているかどうかが問題となり、ビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)の確認を経てゴールが認められた。
この場面を巡って議論がヒートアップしているなか、対戦国メディアが特集。「視差とは? 日本のゴールが正当であったことを説明する現象」とクローズアップしている。
記事では「終わりそうにない審判の検証の結果、スペイン代表の不信感をよそにゴールは認められた。すべてのリプレイがスペインの正しさを証明しているように見えたが、視差効果がゴールの正当性を証明する答えだった」と記し、1本の動画も紹介している。
この映像は、ジャーナリストで統計学者のパオロ・アレナス氏が投稿したもので、一見しただけでは判断できない視覚効果について説明。見る角度によって変わることを伝えており、“視覚トリック”を物語っている。
記事内に動画を添えつつ、「視差とは、簡単に言えば観察者の視点による物体の位置の角度的なズレである。つまり、同じ物を見ている被験者Aと被験者Bは、自分がいる位置によって、異なる位置に見えるのである。したがって、これが日本のゴールのリプレイで起こったことだ」と指摘した。
また「出回っているリプレイ映像は、カメラがフィールドの横から録画しているもので、ボールは明らかに外に出たと思われた。だが、真上から見ると、円周上に線に接している最小限の部分があるため、ボールが外に出ないことが分かる」とも記しており、日本のゴールが正当だったと認めていた。(FOOTBALL ZONE編集部)