まさかの早期敗退に、かつてのチームメイトも落胆を隠せない。
カタール・ワールドカップの優勝候補にも挙げられたドイツ代表だったが、いきなりグループステージの初戦で日本に大金星を献上したのが大きく響いた。続くスペイン戦はなんとかドローに持ち込み、最終戦のコスタリカ戦に望みを繋ぐと、これも4-2の快勝を収める。だが、スペインに得失点差で及ばず3位が確定。過去4度の優勝を誇る大国は、2大会連続のグループステージ敗退という憂き目に遭った。
そんな母国代表チームの失態に、苦言を呈したのがトニ・クロースだ。現在レアル・マドリーに所属し、昨年7月のEURO2020終了後にドイツ代表から引退した32歳は、ドイツの放送局『MagentaTV』に登場。「酷く失望しているよ。1年前まで仲間だった選手たちだし、僕も4年前にグループステージ敗退を経験しているから、彼らの落胆ぶりは想像に難くない」と話し、次のように続けた。
「優勝できるという野望があって、実際にできる力があったと思うだけに残念だ。準々決勝でブラジルに負けたなら、『オッケー、ブラジルにはおそらく8人のワールドクラスがいるから。我々には4人しかいないんだ、しょうがないさ』と我々も諦めがつくだろう。でも、『日本より我々の質のほうが低かった』なんて誰も言ってくれないからね。敗退してしまうわけだよ」
さらにクロースは、「もっとスタメンを11人、ないしは13~14人くらいのメンバーに固定してオートマティズムを磨かなければならない」と指摘。そのうえで、「2回連続でグループステージ敗退なんてあってはいけないこと。質の問題でなく、互いへの熟知、チームとしての修正力、そしてオートマティズムのレベルに欠陥があったんだ」と断じて、最後は「良い監督とメンバーが揃っている。きっと巻き返してくれると信じているよ」とエールを贈った。
構成●サッカーダイジェストWeb編集部
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