【FIFA ワールドカップ カタール 2022・グループH】ガーナ0-2ウルグアイ(日本時間12月3日/アルジャノブ スタジアム)

 今大会で何かと話題になるのが、VAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)に関する新機能だ。開幕早々に話題になったのが、スタジアムの屋根の下に設置された12台の専用トラッキングカメラを使ってボールと選手を認識する「半自動オフサイド技術」。人間の目では確認できないレベルのわずかなオフサイドも見逃さず、試合を左右する重要なシーンでも、判定に効果を出している。また、日本代表がスペイン代表を破った試合では、三笘薫のセンタリングが、ゴールラインぎりぎりで留まったことも、VARによる映像解析で判明した。これらを採用するために使われているのが、ICチップ入りのボールだ。

【映像】大事そうにボールを抱える少年

 1試合でも20個以上は用意されていると言われるこのボール。映像だけでは確認できないシーンも、ボールの中に埋め込まれたチップが位置を示すことで、判定することができるようになった。そんな貴重なボールだからこそ、仮にスタンドに飛び込んだ場合、サポーターにプレゼントというわけにもいかないのだ。

 ガーナとウルグアイによる一戦で、ゴールの大きく外したシュートがスタンド内に飛び込んだ。最初はブラジル代表のユニフォームを来た男性が手にしたが、その後、ボールを欲した少年を見つけたのか、すぐにプレゼント。少年はとてもうれしそうに、ハイテクボールを懐に抱えていた。しかし、ほぼ使い捨ての野球がファウルで飛び込んでくるのとは違い、どれだけ欲しそうでもそのままプレゼントというわけにもいかない。係員が取りにくると、さすがに少年も特に駄々をこねることもなくすぐに手渡していた。
(ABEMA/FIFA ワールドカップ カタール 2022)