予算では明らかに足りない
2022年も12月に突入し、残り1カ月で冬の移籍市場が開幕する。22-23シーズンの後半戦に向けて大事な時期となる。
プレミアリーグで首位に立っているアーセナルはこの移籍市場でチーム強化を目指すようだ。現状リーグ戦ではマンチェスター・シティを抑えての首位であり、リーグタイトル獲得となれば03-04シーズン以来となる。
英『EXPRESS』によると、アーセナルの冬の移籍市場の予算は5000万ポンドとされている。十分に大きな額だが、移籍金のインフレを考えると、少し物足りないかもしれない。
同メディアではこの5000万ポンドで誰を獲得できるのか予想している。
まずはMLSのオーランド・シティでプレイするFWファンクド・トーレスだ。22歳の若いサイドアタッカーで、右サイドでプレイする。左利きであり、ブカヨ・サカの負担を軽減できるか。
次に中盤で、パルメイラスのMFダニーロだ。夏の移籍市場で獲得が噂された選手であり、再びアプローチを仕掛けるようだ。中盤を高いレベルでこなせるMFで、6番や8番でプレイする。6番はトーマス・パルティの稼働率上、アーセナルのウィークポイントであり、獲得できれば選手層は厚くなる。
最後は以前から何度も噂されているレスターのMFユーリ・ティーレマンスだ。プレミアでの実績があるベルギー代表で、契約は今季限りで切れる。来夏にはフリーとなるため、移籍金を得るなら今冬が最後になる。
トーレスが1400万ポンド、ダニーロが1700万ポンド、ティーレマンスは2000万ポンド未満で獲得できるだろうと同メディアは予想している。
以前までならこの3人でいいのかもしれないが、アーセナルの大黒柱であるガブリエウ・ジェズスがFIFAワールドカップ・カタール大会で負傷してしまった。右膝の手術を行ったようで、離脱期間は3カ月とされている。この離脱は大きく、エディ・エンケティアで埋められるものではない。
英『Evening Standard』によると、ジェズス離脱を受けてアーセナルはストライカーをターゲットに冬の移籍市場で動くようだ。候補はリールのFWジョナサン・デイビッド、アトレティコ・マドリードのFWジョアン・フェリックスである。
決して安くない2人だが、ジェズス離脱を埋められるのは彼らレベルの選手になる。フェリックスはクラブでこそ輝けていないが、ポルトガル代表での輝きは本物だ。スイスを6-1で撃破したゲームではフェリックスは2アシスト。素晴らしい活躍を見せた。ジェズスが復帰すれば他のポジションでプレイすることも可能であり、大きくタイトルを引き寄せる。ただ問題は移籍金であり、確実に100億円は超えてくる。
W杯開催によるアクシデントに見舞われているアーセナル。本来の補強に加え、ジェズスが抜ける穴を埋める必要があり、夏の移籍市場と同等の金額を市場に投下することになるのだろうか。