準優勝に輝いた前回大会に続いてカタール・ワールドカップでベスト4進出を果たしたクロアチアは、その4年前と同じく、ラウンド16(日本戦)と準々決勝(ブラジル戦)をPK戦の末に制した。

 優勝候補のセレソンを倒した準々決勝では、1人目の二コラ・ブラシッチ、2人目のロブロ・マイェルがともに真ん中に蹴って成功させた。

 NHKでこの試合のスタジオ解説をしていた元日本代表MFの松井大輔は、「見たことないです。2人続けて真ん中蹴るなんて。強心臓」と驚嘆していた。
 
 日本とのPK戦でも2人目のマルセロ・ブロゾビッチが、中央に決めてみせた。テレビ朝日の「モーニングショー」に出演した元日本代表FWの福田正博氏は、次のように解説していた。

「キーパーに聞いたら、(十中八九どちらかに跳ぶため)中央に蹴ればだいだい決まると言うんですよ。でも、日本人は『失敗してはいけない』という気持ちになりがちだから、(一見リスクが高そうに見える中央には)なかなか蹴れない」

 止められるものなら止めてみろ――。極度の緊張感のなか、気迫あふれるキックでネットを揺らすクロアチアの選手からは、メンタルのタフさが十分に伝わってくる。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

【画像】日本戦で中央にPKを蹴り込むクロアチアのブロゾビッチ