素晴らしい活躍だった
FIFAワールドカップ・カタール大会のラウンド4、アルゼンチン対クロアチアの一戦が行われ、3-0でアルゼンチンがファイナル進出を決めた。
今大会のクロアチアは堅守として知られていた。グループステージ3試合ではわずか1失点。決勝トーナメントでも日本とブラジルにそれぞれ1失点ずつしかしておらず、守備の堅さに定評のあるチームだった。
しかし前半だけでアルゼンチンが2ゴールを奪うと、後半にも追加点を挙げてクロアチアを破っている。全得点に絡む活躍を見せたのが、FWフリアン・アルバレスだ。
プレミアリーグのマンチェスター・シティでプレイするアタッカーで、今季はリーグ戦で3ゴールを決めている。このW杯には控えとして臨んだが、試合を重ねるごとに自身の評価を高め、先発の座を獲得した。
クロアチア戦では[4-4-2]の2トップの一角として試合に臨んだ。守備時は献身的なプレスを見せる選手で、日本代表の前田大然を彷彿とさせるスピードと積極性で相手のビルドアップを脅かす。攻撃面では推進力のあるドリブルでボールを運んでおり、ゴール前では決定力の高さを見せた。PK獲得のシーンでは、裏抜けの上手さが光っており、22歳にして多くの武器を持っている。
W杯が終われば、所属クラブでの戦いが始まる。アルバレスのシティでの立ち位置はアーリング・ハーランドの控えだ。アルバレスは素晴らしいストライカーだが、ハーランドはさらにその上を行く。今季プレミア初挑戦で、すでにリーグ戦では18ゴールを決めている。
ただ前半戦同様にアルバレスを長い時間ベンチに座らせておくのは勿体ない。サイドや2トップ起用など、ハーランドとの併用が見たい。前半戦でハーランドとアルバレスの同時起用をジョゼップ・グアルディオラ監督は試しており、後半戦でさらに増えることになるか。
W杯で素晴らしい活躍を披露するアルバレス。シティはこのストライカーを昨季の冬にわずか1700万ユーロで獲得しており、賢い補強となった。