南アフリカW杯で韓国を率いたホ・ジュンム氏が日本の成長に持論
カタール・ワールドカップ(W杯)において、日本代表と韓国代表はともに決勝トーナメント1回戦で敗退となったが、アジアを代表するチームとして存在感を発揮したと言っていい。そのなかで、2010年の南アフリカW杯で韓国を率いたホ・ジュンム氏が韓国紙「東亜日報」のインタビューで日本について、「我々よりも先にいる」と見解を述べている。
日本はドイツ代表、コスタリカ代表、スペイン代表という“死の組”とも言われるグループEに入ったなか、ドイツとスペインを破って2勝1敗で首位通過。決勝トーナメント1回戦で前回大会の準優勝国クロアチア代表にPK戦の末に敗れたが、勇敢な戦いぶりは世界から称賛を浴びた。
一方の韓国は、ポルトガル代表、ウルグアイ代表、ガーナ代表と同居するグループHで1勝1分1敗。最終戦でポルトガルを破り、ウルグアイと勝ち点4で並んだなか、総得点で上回って歓喜のグループ突破を決めた。ベスト16では王国ブラジル代表に1-4と力の差を見せつけられたとはいえ、日本とともにアジアの意地を見せたと言っていい。
韓国紙「東亜日報」は、1998~2000年、07~10年に韓国代表を指揮し、南アフリカW杯のアジア最終予選でA組1位通過、そして本大会でもベスト16という結果を残した元指揮官のホ・ジョンム氏を直撃。インタビューの中で、カタールW杯でドイツとスペインを破った日本についても聞いている。
「正確な数字は分からないが、日本は高校チームだけで数千はある。我々とは比較にならない。一般人にはよく知られていないが、中高の日韓戦はすでに数十年前からほぼ負けている。日本はサッカー発展のために長期的な計画を立てて実行している」
ホ・ジョンム氏はさらに、「日本は長期的な計画を立てて不足している面を補強し、底上げしているため、優秀な選手が絶えず輩出され、戦力が非常に安定している。基礎や技術の面では、今や日本が韓国より先にいる。今回のW杯でのドイツ戦、スペイン戦で後半に逆転するのを見れば、メンタル面の向上も見て取れる。競り合いになっても全然倒れなかった」と、日韓の差が生じ始めていると指摘していた。(FOOTBALL ZONE編集部)