初戦の敗戦が彼らを目覚めさせてしまったか
FIFAワールドカップ・カタール大会も終盤に差し掛かっており、ラウンド4のアルゼンチン対クロアチアの一戦が終わった。結果は3-0とアルゼンチンの快勝であり、ファイナルに進む。優勝をかけた一戦に臨むには、2014年のブラジル大会以来であり、優勝となるか。
グループステージ初戦ではサウジアラビアに敗れる波乱を味わったアルゼンチンだが、そこでチームに落ち着きが生まれたのか、そこからは非常に順調に勝ち進んでいる。決勝トーナメントではオーストラリア、オランダを破っており、オランダ戦ではPK戦を制した。
今大会のアルゼンチンは若手の躍動が目立つ。フリアン・アルバレスとエンソ・フェルナンデスのリーベル・プレート出身の2人が躍動しており、アルバレスはクロアチア戦で2ゴールの大活躍だった。
そして35歳となったリオネル・メッシだ。クロアチア戦ではアルバレスが獲得したPKを落ち着いて決め、チームに勢いをもたらした。相手は今大会PKストップに定評のあるドミニク・リヴァコビッチだったが、メッシが駆け引きを制した。
「メッシがこのW杯で優勝することを願っている。彼は史上最高の選手であり、それに値する」
西『MUNDO DEPORTIVO』では準決勝で戦ったクロアチアのルカ・モドリッチがメッシに賛辞の言葉を送っている。
メッシを称賛しているのはモドリッチだけでなく、アルゼンチン代表の指揮官であるリオネル・スカローニも「私にとってメッシは史上最高」とのコメントを残している。
「アルゼンチンがW杯で優勝したらどんなストーリーになるだろうね。メッシかマラドーナかという議論に終止符は打たれるのだろうか。ここで栄光を掴むなら、メッシが勝つかもしれないね」
英『BBC』では元ニューカッスルのアラン・シアラー氏が、メッシがW杯を制することになればアルゼンチンのレジェンドであるディエゴ・マラドーナ氏を超えるとコメントしている。マラドーナ氏は1986年大会で栄光を掴んでおり、メッシは今大会でそれに続くことができるのだろうか。